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クルマのメカニズムはどこまで進化する?△○×の限界(上)

いまや、EVは当たり前と日々進化する自動車テクノロジー。では、この先どこまでテクノロジーは進化するか。いまの時点で予測されるそれぞれの限界点を探ってみた。

ダウンサイジングターボはどこまで小さくなる?
答えた人/国沢光宏

現在最も1シリンダーあたりの排気量の少ないダウンサイジングターボは、ルノーの『ZEN』に搭載されている900ccの3気筒である。いや、厳密にいえば、このエンジンって新世代の直噴じゃない。となればフォードの1ℓ3気筒だ。このエンジン、1・8ℓNA並のトルクを出すため、大きなボディを持つモンデオにまで搭載されてます。このエンジンを2気筒にして使うと660cc。軽自動車と同じ排気量の2気筒ということになる。1・3ℓ級NAエンジンの代替として使えるだろうから、フィットに660ccエンジンを搭載していると思えば間違いない。ここまで読んで「だったらすでに車重1トンのウェイクに660ccターボを搭載しているじゃないか」と突っ込まれるかもしれません。

そう考えてみたら、日本の軽自動車ってダウンサイジングターボの先端にいる?大雑把な目安を書いておくと、車重1トンで660cc。同1・2トンなら900cc。同1・4トンで1200cc。同1・6トンだと1400cc。同1・8トンは1800cc程度までのダウンサイジングが限界じゃなかろうか。

ちなみにこれ以上排気量を小さくすると、猛烈にレスポンスが悪くなる。

ハイブリッドの燃費はどこまでよくなる?
答えた人/鈴木直也

将来のプリウスは50km/ℓも夢じゃない

最近はいわなくなったが、プリウスPHVデビュー時にはJC08モード燃費61km/ℓなんて数字が独り歩きしていた。

これは、PHV車の燃費測定ルールが確立していなかったため、とりあえず約4割をEV走行するということで算出された数字。まぁ、モード燃費なんてものは測定ルールに大きく影響されるものだし、それがPHVみたいに電池の存在がからむタイプならなおのこと。ユーザーそれぞれが自分の使い方で実用燃費をじっくり計測してみないと、本当のところはなかなかわからないと思ったほうがいい。

で、ハイブリッド車の燃費はどこまで伸びるかという話だが、JC08モードの測定ルールが変わらなければ、たぶん50km/ℓに近い線まではいくと思う。エンジンの熱効率アップはそろそろ限界に近いけど、モーターや回生充電、電池の効率などは、まだ進化の余地が残っているからね。

ただし、実用燃費は走行パターンと電池の容量で結果が大きく変わるのでなんとも断言し難い。アルトの追加モデルが40km/ℓに迫るといわれているとおり、ガソリンエンジンのみでもこのあたりまではターゲット範囲内。空いた郊外路など、条件次第ではハイブリッドが負けるケースだって考えられる。