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トヨタはいつ動く!?それとも……
この分野、トヨタはいつ"本気"になる!?

世界ナンバー1のトヨタであっても分野別に見ていくと、本気になって取り組んでいない分野がある。なぜ本気にならないのか?またその分野にいつ、本気になるのか?

EV、PHVはなぜ本気にならない?

'12年12月にiQベースのEVを発表するもグローバル台数はわずか100台。テスラモーターズとの共同開発したRAV4EVも約1900台を販売し、昨年にこの両社の共同プロジェクトは終了

これはもう簡単。トヨタのEVやPHV関係の人に話を聞くと、皆さん上層部の一部の人が興味を持っていない……どころか嫌っているのだという。その人たちは「電気自動車なんかダメだ!」と、さまざま数字や根拠を元に将来性を徹底的に否定するそうな。代わりに燃料電池を強く押してますワな。もちろん電気自動車などiQのような小さいヤツを除き、開発の認可だってしない。この人たちがいる限り、市販に向けての開発は進まないと思っていいだろう。

そういった動きが顕著に出たのがプリウスPHVの価格。初代プリウスやミライは、開発コストを車両価格に乗せていない。されどプリウスPHVの価格設定の際、電気自動車/PHV嫌いの上層部から「損をするな」とプレッシャーをかけられ、買う気にならないくらいの価格になってしまったのだった。

ただすでに高齢のため、御卒業も近い。若い世代はキチンと電気自動車の研究も進めている。そう遠くない将来、トヨタも電気自動車の開発を開始すると思います。 (国沢光宏)

ハイブリッドのリチウムイオン電池化

リチウムイオン電池を嫌っているのも電気自動車/PHV嫌いと同じ上層部の数人である。強力な決定力のある人たちのため、周囲が「リチウムを使いたい」といってもまったく受け付けないのだという。曰く「コストパフォーマンスと信頼性は圧倒的にニッケル水素が優位」というもの。

象徴的なのはMIRAIです。燃料電池推進派の方々=リチウム嫌いのため、ニッケル水素を使っているのだった。今や世界的に見てハイブリッドにニッケル水素を使っているのはトヨタくらいだ。

とはいえ未だにトヨタのハイブリッドを凌ぐ燃費のクルマが出てこない。そういった点からすればニッケル水素で充分なのかもしれません。ただリチウムの開発も進んでいると聞く。注目したいのが次期型プリウスである。リチウム電池を搭載してくれば、トヨタも少しずつ変わっていくだろう。されどニッケル水素を搭載しているのなら、当面使い続けることだろう。ちなみに次期型プリウスPHVは間違いなくリチウムだ。ニッケル水素じゃ物理的に無理。(国沢光宏)