見る側の評価は視聴率に如実に表れる---4月期連続ドラマ視聴率ランキング

4月期の連続ドラマが出揃った。視聴率上位組をランキング化すると、次の通りになる(4月20日~26日)。

1)天皇の料理番(初回スペシャル拡大版) / 15.1% / TBS
2)
アイムホーム / 14.0% / テレビ朝日
3)
Dr.倫太郎 / 13.2% / 日本テレビ
4)
ようこそ、わが家へ / 11.4% / フジテレビ
5)
三匹のおっさん2 / 11.0% / テレビ東京
5)
ドS刑事 / 11.0% / 日本テレビ
7)
警視庁捜査一課9係(初回スペシャル拡大版) / 10.9% / テレビ朝日
8)
ワイルド・ヒーローズ / 10.2% / 日本テレビ

視聴率は正直である気がする。ほかに録画視聴組もいるだろうが、順位には違和感が感じられない。過去には『傷だらけの天使』(74年、日テレ)のように再放送で人気が高まった連ドラや、『SPEC』(2010年)のように評価が高く、映画版で高配收を記録した作品もあったが、それはあくまでも例外であり、やはり見る側の評価は視聴率に如実に表れると思う。

奇をてらわない物語、平易な日常語が胸を突く

『天皇の料理番』は主人公・秋山篤蔵役の佐藤健と、その妻である俊子役の黒木華の演技が秀逸。過去に傑作『JIN-仁-』(TBS)も書いている森下佳子さんの脚本も出色だ。この人の紡ぐ物語は奇をてらわず、殺しや不倫などで視聴者の目を引こうとはしないのだが、その分、人間の内面や本質を突き詰めようとしているように見える。セリフに使う言葉も平易な日常語なのだが、それでいて見る側の胸を突く。

助演陣にもうまい役者が揃っている。まず、篤蔵の兄で大学生の周太郎(鈴木亮平)が下宿する「竜雲館」 の女将・お吉に扮する麻生祐未の名前を挙げたい。この人の演技巧者ぶりは不思議とあまり話題にならないが、『JIN-仁-』での演技は絶品だった。泣かされた視聴者も多いのではないか。2時間ドラマの長寿シリーズ『税務調査官・窓際太郎の事件簿』(同)における薫役もうまい。二枚目、三枚目、さらに清純派も汚れ役もすべて出来てしまうところが、この人の凄いところだろう。

篤蔵の父・修蔵役の杉本哲太、母・ふき役の美保純がうまいのは誰もが認めるところだろう。これからの物語のキーパーソンとなる華族会館の料理長・宇佐美に扮する小林薫の演技も味わい深い。ほかの人には真似のできない個性を持つ。

周太郎の指導教授・桐塚役の武田鉄矢もまた演技巧者だ。武田の役者としての才能を見抜き、映画『幸福の黄色いハンカチ』(77年)で準主役に抜擢したのは山田洋次氏。山田氏は吉岡秀隆らを名優に育て上げ、黒木華には映画『小さいおうち』(2014年)でベルリン国際映画祭最優秀女優賞を射止めさせた。さすがは日本が誇る巨匠である。