米倉誠一郎の「2枚目の名刺」を持とう
第7回 2枚目の名刺の中心は時間のマネジメント

米倉さんの最新刊『2枚目の名刺 未来を変える働き方』(講談社+α新書5月20日刊)

一橋大学イノベーション研究センター教授で六本木アカデミーヒルズの「日本元気塾」塾長でもある米倉誠一郎さん。米倉教授が提唱する新しい働き方を通称 「2枚目の名刺」と名付けました。5月20日には『2枚目の名刺 未来を変える働き方』(講談社+α新書刊)が発売になります。

その「2枚目の名刺」を使いこなす働き方の大事なエッセンスを、10回にわたり米倉教授の短期集中講座としてお届けしています。

第1回『「2枚目の名刺」をまず作ってしまえ』、第2回『月並みだが大切なのは「2枚目の名刺」に込める志』、第3回『人生の多角化は強い』、第4回『チェンジ・オブ・ペース』、第5回『1枚目の名刺でポジションを築く』、第6回『2枚目の名刺は社内でも作れる』です。今回は『2枚目の名刺』と時間の使い方についてです。

 「時間がない」とあきらめては「2枚目の名刺」は持てない

さて、2枚目の名刺を持つなら、1枚目の名刺=本業以外の時間のやりくりをしっかりと考えなければならない。

一日24時間、これは誰に対しても平等に与えられたものである。時間はお金と違って、増やすことも貯めることもできない。最低限の睡眠時間、食事の時間も確保しなければならない。限られた時間をマネジメントすることこそが、2枚目の名刺を有効活用するための中心課題といえるだろう。

ピーター・ドラッカーは、『経営者の条件』の中でこう教えている。

「成果を挙げる人は、仕事からではなく、時間からスタートする。計画からもスタートしない。まず、自分が何に時間がとられているかを知ることからスタートする。次に、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして、得られた自由な時間を大きくまとめるのだ」と。

そのうえで、さらに頭を使わなければならないと続ける。

「時間の使い方を知っている人は、考えることによって成果を挙げる。行動する前に考える。繰り返し起こる問題の処理について、体系的かつ徹底的に考えることに時間を使う」。

ドラッカーの教えを2枚目の名刺を有効活用させるために使うならこう考えよう。

会社のためにやっていることが自分のためになり、自分のためにと思っている2枚目の名刺の活動が会社のためになる。1枚目と2枚目の名刺、2つの活動が有機的につながり、相乗効果を生み出している。

そんな状態をつくり出す方法を考え、実践してみる。これも一種の時間のマネジメントであり、自分という経営資源の多重利用である。

会社からは「2枚目の名刺を持つようになってから、すごく仕事ができるようになった」と評価され、2枚目の名刺のNPOからは「あの人が手伝ってくれたから、運営がスムーズになった」と評価される。

そうなれたとき、その2枚目の名刺ホルダーは、自分の仕事とスキルに自信が持てると同時に人を巻き込むブランド力を手に入れることができる。限られた時間を有効活用して、頭を使い、自分らしい2枚目の名刺をつくってほしい。

効率よく時間を使う前に、「時間がない」と諦めるのは理由にならない。2枚目の名刺ホルダーの基本能力は時間のマネジメントなのだ。
 

(この連載は、『2枚目の名刺 未来を変える働き方』(講談社+α新書5月20日刊)の第5章のエッセンスを10回に分けて連載しています)

米倉誠一郎(よねくら・せいいちろう) 日本元気塾塾長。一橋大学イノベーション研究センター教授。
1953年東京生まれ。アーク都市塾塾長を経て、2009年より現職。
一橋大学社会学部、経済学部卒業。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。ハーバード大学歴史学博士号取得(PhD.)。
1995年一橋大学商学部産業経営研究所教授、97年より同大学イノベーション研究センター教授。2012年〜2014年はプレトリア大学GIBS日本研究センター所長を兼務。
現在、一橋大学の他に、Japan- Somaliland Open University 学長をも務める。また、2001年より『一橋ビジネスレビュー』編集委員長を兼任している。
イノベーションを核とした企業の経営戦略と発展プロセス、組 織の史的研究を専門とし、多くの経営者から熱い支持を受けている。
著書は、『創発的破壊未来をつくるイノベーション』、『脱カリスマ時代のリーダー論』、『経営革命の構造』など多数。今回の連載の「2枚目の名刺」をテーマにした最新作『2枚目の名刺 未来を変える働き方』(講談社刊)が5月20日発売となる。 

日本元気塾第4期塾生募集中! 申し込みは5月14日まで。
http://www.academyhills.com/


 ★ 読みやすい会員専用のレイアウト
 ★ 会員だけが読める特別記事やコンテンツ
 ★ セミナーやイベントへのご招待・優待サービス
 ★ アーカイブ記事が読み放題
 ★ 印刷してじっくりよめる最適なレイアウト・・・などさまざまな会員特典あり

▼お申込みはこちら
 http://gendai.ismedia.jp/list/premium

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら