米倉誠一郎の「2枚目の名刺」を持とう
第4回 チェンジ・オブ・ペース

一橋大学イノベーション研究センター教授で六本木アカデミーヒルズの「日本元気塾」塾長でもある米倉誠一郎さん。米倉教授が提唱する新しい働き方を通称 「2枚目の名刺」と名付けました。

その「2枚目の名刺」を使いこなす働き方の大事なエッセンスを10ヵ条にして、10回にわたり米倉教授の短期集中講座を お届けします。第1回『「2枚目の名刺」をまず作ってしまえ』、第2回『月並みだが大切なのは「2枚目の名刺」に込める志』第3回『第3回 人生の多角化は強い』、今回は「2枚目の名刺を持つ」ことの精神的メリットについて。

元気塾塾長の米倉誠一郎氏                         (写真・御厨慎一郎)

4    時々「チェンジ・オブ・ペース」

「チェンジ・オブ・ペース」。時々人生や生活のペースを変えてみることは、しなやかに、したたかに生きるには大切な技だ。忙しい現代では、毎日の行動が固定されたルーティンに陥り易い。そうなると視野も狭くなり、人生の色彩が限りなく灰色に近づいていく。そんな時はペースを変えることだ。その手段は意外に身近にある。

 自著『ジャパニーズ・ドリーマーズ』で、通勤時に一つ前の駅で降りてみようと書いた。

 異なる風景、人の流れが違う場所を歩くと、肌がつかんだ生の情報に敏感になれる。簡単だが、誰にでも出来る方法だ。あるいは、自分に時々投資してみることも重要だ。それは単に、自己啓発研修や資格取得といった投資だけではない。

 例えば、小さなご褒美でゴルフクラブの買い替えでも構わない。昔、大学院生時代にゴルフ部だった社会人学生がいて、「上手くなりたいならば、時々クラブを変えたほうがいい。できればなるべく高価なクラブに」という持論をもっていた。

 その根拠は、いいクラブを使うとゴルフが上手くなるという単純なものではなかった。普通アマチュア・ゴルファーは月に1~2回しかゴルフに行かないため、そもそも上手くなるはずがないという。しかも、いつも同じクラブを使っていると緊張感がなくなり、漫然とゴルフをするようになる。

 ところが、クラブを変えてみると「自分は自分に投資をした」という意識から、一打一打を大事に打つようになる。実はそれだけで、スコアが多少は上がっていくというロジックなのだ。

 なるほど、おざなりのルーティンを変えることの重要性を指摘している。その意味では、大学院に通ったり、資格試験をとることも、マンネリ化した自分のペースを変えるという意味で重要なのだ。

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