部下をきめ細かく育成する
~「世界基準の上司」を目指して(第5回)~

〔PHOTO〕Thinkstock

【第4回】はこちらをご覧ください。

自分が部下だった時を思い出す

不思議なことに、ほとんどの上司は、上司になってすぐ、自分が部下だった時のことをすっかり忘れるようだ。ほんの数年前まで部下として嫌な思いをしていたとしても、自分が今、上司としてまずい接し方をしているかどうかはあまり気にならないらしい。相手の立場で物を考えない。立場を変えて考えてみる、部下の立場から自分を見てみる、という実に簡単なことをあまりしようとしないようだ。

昇進して自信をつけたということもあるだろう。あるいは重責への緊張感や気負いもあるだろう。ただ、自分がほんの数年前まで部下として、上司に対して何を感じていたか、どういう上司に感動したか、どういう上司を軽蔑していたか、そういったことは結構忘れているようだ。

でも、これはとても大切なことなので、少しだけでも思い出そう。どんなにくやしい思いをしていたか、どんなに理不尽な扱いに憤りを覚えていたか、思い出そう。

立派な上司になるには、そういった自省が何よりも必要だ。そうしないと、人にいくら言われても、何ら響いてこない。本気で改善しようと思わない。

部下の間に上司への思いや仕事上の不満をメモに書いてとっておくと、大変に役に立つ。「そうか、そういうふうに感じていたのか。あの頃、上司のちょっとした言動に対してこんなに怒っていたのか」と思い出すだけでも、大変効果的だ。

部下を持ってまもない人は、ぜひ何とか思い出して書き留めてほしい。ものすごく役に立つ。
 

世界基準の上司
著者= 赤羽雄二
KADOKAWA/中経出版 / 定価1,512円(税込み)


◎内容紹介◎

部下を持つ者は皆、上司。コマツ、スタンフォード、マッキンゼーとキャリアを積み重ねた著者がかかわった「上司」は、優に三千人超。ナショナルカンパニー、ベンチャー企業で指導してきた上司育成法を実践的に解説。上司はいま、変革の時期! 毎年成長を実現し、人材を100%活用する組織をつくるために、すべての上司が知っておきたい大原則を伝授する!

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