国際・外交
安倍首相の「米議会演説」の原稿はどうやってできたのか? 演出したスピーチライターの知恵とは
上下両院議長を背中にしたがえ、演説する安倍首相   phot0

 安倍晋三首相は4月29日午前11時過ぎ(米国東部時間)から米連邦議会上下両院合同会議で約45分間演説した。心配された演説中の傍聴席からのヤジなどの妨害は一切なかった。それどころか、出席上下両院議員のスタンディングが何と13回もあったほどだ。

希望の同盟

 「安倍演説」(英語)のキーワードは、「hope」と「reconciliation」の2つである。

 前者の「hope」(希望)は、そもそも安倍演説のタイトル「Toward an Alliance of Hope」(希望の同盟へ)に使われており、最後のパラグラフ=見出し「Hope for the future」(未来への希望)の中では3.11東日本大震災時に日本はトモダチである米国からの支援を得て希望を抱いたと述べた上で、「日米同盟」を「希望の同盟」にしようと呼びかけた。

 後者の「reconciliation」(和解)は、前日の28日午前、ホワイトハウスで行われたバラク・オバマ大統領との日米首脳会談後の共同記者会見に合わせて日本政府が発表した3つのペーパーの一つ「日米共同ビジョン声明」の冒頭にも使われた言葉である。

 以下、引用する。「第二次世界大戦終戦から70年を迎える本年、我々二国間の関係は、かつての敵対国が不動の同盟国となり、アジア及び世界において共通の利益及び普遍的な価値を促進するために協働しているという意味において、和解の力を示す模範となっている」――。この「和解の力」の英語表記が「the power of reconciliation」である。

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