賢者の知恵
2015年05月06日(水) 週刊現代

患者さんには、言えません 医者が「やりたい手術」「本当はやりたくない手術」がん・心臓病・脳卒中・全身麻酔……(上)

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〔PHOTO〕gettyimages

医者の言葉を、そのまま信じていないだろうか。「患者のため」だけを考えている医者ばかりではない。医者には医者の都合がある。最善の治療を受けるために、知っておかないといけないことがある。

患者よりも大事なこと

「すごく簡単な手術だから大丈夫。2週間で退院できます」

主治医からそう説明を受けて、安心して臨んだ手術。だが、術後から体調が悪化し、患者は死亡した。群馬大学医学部附属病院で腹腔鏡手術を受けた患者の話だ。

医者の言葉を信じたばかりに、最悪の結果を招くことになった。

「'10~'14年に8名死亡した群馬大だけでなく、千葉県がんセンターでも'08~'14年の間に肝臓や膵臓がんの腹腔鏡手術を受けて11名が死亡しました。これらは明らかに、最先端の治療をして実績を積みたいという医者の『名誉欲』のためになされた手術だと思います」

都内の大学病院に勤める消化器外科医は、こう語る。

腹部に空けた小さな孔に手術器具やカメラを入れて行う腹腔鏡手術は、傷が小さく回復も早いということで、大腸がんなどでは一般的になりつつある。だが、肝臓や膵臓の腹腔鏡手術は難易度が高く、まだ普及していない。そんな治療の実績を積めば、名も知られて評判も上げられる—そんな理由で、医師は腹腔鏡手術を勧めたというのだ。

こうした事例は、腹腔鏡手術ばかりではない。じつは、医療の現場では「患者のため」ではなく「医者のため」に行われている治療が数々ある。現役の医者たちに、医者や病院の都合で「やりたい手術」「本当はやりたくない手術」にはどのようなものがあるか、患者には言えない本音を訊いた。

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