模型ドローンに騒ぐ首相官邸、軍事ドローンで揺れるホワイトハウス
4月23日、会見を開いたオバマ大統領 〔PHOTO〕gettyimages

日本では、ホビー用ドローンが首相官邸に侵入し注目を浴びているが、本家アメリカでは軍事ドローンが、ワシントンを揺るがす大きな騒ぎとなっている。

発端は、オバマ大統領が先ごろ、パキスタンとアフガニスタンの国境地域にあるアルカイダ組織をドローンで攻撃した際、誤って米国人とイタリア人の2人を殺害したことを発表したため。過去、テロ組織に加わった米国人が攻撃で死亡したことは報告されているが、今回は捕虜となった一般米国市民が巻き添えにあったことで、オバマ大統領への批判が強まっている。

批判の矛先はCIAによるドローン作戦

「ドローン攻撃は一般常識から言って、CIA(連邦中央情報局)ではなく米軍(国防総省)が行うべきだろう」と厳しく糾弾したのは、共和党の長老格、ジョン・マケイン上院議員だ。同氏はニュース専門チャンネルCNNの日曜番組(4月26日)に出演し、「テロ対策としてのドローン攻撃は、情報を議会や一般市民に広く公開すべきだ。また、これは諜報活動の域を超えており、軍事ドローンは米国防総省(軍)に運用させるべきだ」とCIAに厳しい言葉を突きつけている。

CIAは無人飛行機(UAS)による情報収集にはじまり、いまやテロ対策の一環としてドローン攻撃を担っている。米国でも国外での軍事行動には、議会承認など厳しい制約がある。一方、CIAは軍に比べれば格段に制約がなく、そのドローン攻撃は軍による通常の戦争と警察や国境警備隊がおこなう通常の公安業務の中間に位置するグレーゾーンだ。米国はテロ対策という口実で、国際的な非難を抑えながら紛争地域で軍事行動に準じる活動を展開している。

昨年2月、CIA長官に指名されたジョン・ブレナン大統領補佐官(国土安保・テロ対策担当) 〔PHOTO〕gettyimages

もちろん、以前からこうした行動は問題視されており、「一般市民の巻き添えや誤爆が多発している」と批判を受けていた。米国政府は、犠牲者の正確な数字を明らかにしていない。市民団体の推定は100人程度から最大で1000名と大きく分かれている。いずれにせよ、病院や学校などへの誤爆で、子供や妊婦を含む一般市民が巻き添えにあっていることは事実と考えられている。

今回は、捕虜になっていた米国市民が巻き添えにあったことで、秘密主義のもとにドローン攻撃を継続するCIAに再び批判が集まった。

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