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オランダ植民地時代の独立運動家を描いた歴史映画に感動 ~2015ジャカルタ見聞録(下)~
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何となく惹かれて立ち寄った橙色の洋館で

4月19日、日曜日の朝、再び徒歩で市内を回った。Thamrin通り東側のImam Bonjol通りに富裕層の住宅が広がっていると聞いて、今度はそちらを歩いてみることにした。

閑散とした通りの入口角に、珍しく軍のジープが屯していたので、念のため聞いたら、確かにImam Bonjol通りだと、5人くらいが一斉に笑顔で教えてくれた。こちらでは軍人さえも「恐さ」を感じない。

道の両側には、惚れ惚れするような豪邸が立ち並んでいた。たいていは2階建ての南国風洋館で、玄関口には車寄せがある。前庭には、倉庫や駐車場があり、館の奥に中庭や使用人棟が連なっている。

エジプト大使館、ルーマニア大使館など、各国の大使館も少なくない。だが英語表記がある公館以外は、住所を示す番号のみが記されていて、表札も出ていない。もっとも、玄関に表札を出すような平和な国は、日本くらいのものだろうが。

そんな中、橙色の屋根の荘厳な洋館が、通りの角にあった。その邸宅は通りの南側にあって、私は反対側の北側の歩道を歩いていたのだが、何となく惹かれるものがあって、わざわざ通りを渡り、少し引き返して橙色の館の前までやって来た。

その洋館の門は珍しく開いていて、門の右手の警備員らしき男性と目があったら、彼が微笑んだ。そこで何気なく、「中へ入って写真を撮ってもよいですか?」と英語で聞いてみた。そうしたらその男は「Come on!」と言って手招きした。

男についていくと玄関も空いていて、中に入れてくれた。玄関の中に座った別の男が、私に向かって何か話しかけたが、インドネシア語が分からない。すると向こうは3人がかりになって説明を始め、ようやくこの洋館が何らかの博物館であることが分かった。入場料はわずか10,000Rupiahだった。