新規事業を展開したい人へ「原体験を振り返り、世の中に対する自分の課題意識を知ることから始めよ」斎藤祐馬(トーマツベンチャーサポート)
斎藤 祐馬氏

ここ数年、ベンチャーの資金調達やIPOが相次ぎ、にわかにベンチャーブームの様相を呈している。多数の起業家が大きなビジョンを描き、新たなビジネスチャンスに挑戦しているが、こうした起業家をサポートしている人々も存在する。

トーマツベンチャーサポートも、そんな起業家を支援する組織のひとつ。彼らは国内23拠点、海外3拠点で、全国2000社のベンチャー企業の成長支援を中核とした活動を行っている。トーマツベンチャーサポートで事業開発部長を務める斎藤 祐馬氏は、起業家を支援する組織にいながら、「起業家精神」を発揮して事業を成長させてきた人物だ。

新たな事業を創り出していくためには、起業家精神が不可欠。それはベンチャーでも、大企業でも、社会起業でも同様に言える。今回は、斎藤氏が「新宿360°大学」で語った起業家から学ぶビジネスの心構えについて紹介する。

経営者にとっての軍師を志して

私はトーマツという会計士を中心に8,000人以上が働くコンサルティングファームで、4年前に社内事業を立ち上げ、現在事業の統括をしています。

子どもの頃に父親の影響で中国の歴史を勉強して「軍師になりたい」と考えるようになり、自分で事業を始めた父親が大変な経験をする様子を間近で見ているうちに、経営者を軍師のように支援する会計士の仕事を志すようになりました。

大学に進学し、会計士の資格を取得し、ベンチャーに強いと言われているトーマツに入社したのですが、監査法人であるトーマツが支援するのはベンチャーといっても、株式公開直前くらいの企業たち。

私が支援したかったのは、起業してからある程度売上が立てられるようになるまでの早い段階の企業だったので、本業を終わらせた後の空き時間でベンチャー支援を始めました。その活動が少しずつ成果が出始めると、本業の半分の時間を使うことが許可され、さらに成果が出たため、ついに4年前に100%の時間をベンチャー支援に使えるようになりました。

最初は自分1人だけで活動していたこともあり、社内では"変人"であるかのような目を向けられていましたが、関わる人が増えてくるにつれて、新たな文化として認知されるようになっていきました。

新宿360°大学」