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特別インタビュー 瀬戸内寂聴「長生きすると分かる、いい人から先に逝くのは本当だって」(上)

週刊現代 プロフィール

お墓ももう決めてあります。以前住職を務めていた岩手県二戸市の天台寺に200基作ったんですが、そのうちの一つが私のものです。全部同じ形で、横長の長方形の墓石の表面に、それぞれ好きなことを彫ることができるんです。生前に音楽が好きだった人は楽譜を彫ったり、詩が好きだった人は詩を彫ったりしています。私の墓石に刻む言葉は「愛した、書いた、祈った」にする予定です。

お墓一つが土地付きで45万円。もちろん墓石に字を彫る値段も込みです。

「寂聴さんと一緒に眠ろうかな」と言って買う人もいたようですね。なかにはすでにお墓があるのに、「そこに分骨する」と言って新たに買い足す人もいました。日本一安いお墓だと思いますが、それでもお寺は損はしないんですよ。いまのお墓の相場だと最低でも一基300万円くらいですから、いかにお寺が儲けているかが分かります。自分でお墓を作っていくうちに、つくづくそう思いましたよ。

私は最近流行っている散骨など、伝統的でない弔い方について、決して反対しません。

もちろん私は仏教の僧侶ですから、世の中がそういったものばかりになるとお寺が困ります。でも仏様を信じないのであれば、好きなようにしたらいいんです。

宇野千代との会話

お墓は、死んだ人のためではなくて、生きている人のためのものです。お墓参りに行けば、亡くなった人に話しかけることができますからね。

火葬場で焼かれれば肉体は無くなってしまいますが、魂は残ると思っています。これは出家したから思うのではなく、実感として思うんです。なぜなら、仲がよかった人や肉親については、死んでも忘れないでしょう。人間というのは、辛いこと、悲しいことは忘れるけれども、好きだった人のことはいくらでも思い出せるんです。そうして思い出して話しかけることができるというこ……

>>>続きは「特別インタビュー 瀬戸内寂聴「長生きすると分かる、いい人から先に逝くのは本当だって」(下)」をご覧ください。

「週刊現代」2015年4月25日号より


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