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あなたはご存知でしたか最低額でも年間58万円 がんでも、実はもらえる意外な「公的年金」

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だが、そのカバーする範囲は意外なほど広い。年金制度に詳しい社会保険労務士の宇代謙治氏がいう。

「障害年金は、肢体の障害だけではなく、うつなどの精神的な疾病、眼や耳、さらにがんを含む内臓疾患からエイズまで、日常生活や労働に制限をきたすような、あらゆる傷病が対象となります」

糖尿病や呼吸器の疾患から、最近では化学物質過敏症まで、障害年金が認められた病気は数多い。

それでは、障害年金の請求と受給の仕組みについて、説明していこう。

まず、障害年金には以下の3つの種類がある。

・「国民年金」の被保険者が対象の「障害基礎年金」

・サラリーマンが加入する「厚生年金」が対象の「障害厚生年金」

・公務員や私学職員が加入する「共済年金」が対象の「障害共済年金」

1000件以上の障害年金請求に関わってきた、社会保険労務士の安部敬太氏がいう。

「障害年金を請求するためのポイントは、初診日が確定できるかどうかです。初診日とは、障害の原因になった病気やケガについて、初めて医師または歯科医の診断を受けた日のこと。その日をカルテなどで確定させなければ、障害年金は請求できません。

また、いくら厚生年金を長年払っていても、初診日に加入していなかった場合は、障害厚生年金を請求できないんです。さらに、請求できるのは、基本的には65歳未満の方です。老齢年金を繰り上げ請求した方もほとんどは障害年金を請求できなくなります」

未払い期間があってもOK

初診日に加入していた年金の種類によって、もらえる障害年金が決まる。

障害基礎年金の場合には、初診日の前々月まで3分の2の期間の保険料を納めていること、または、前々月までの直近1年間に未納期間がないことが求められる。

たとえば今年4月13日が初診日で、あなたが現在50歳だとしよう。国民年金の納付すべき期間30年のうち、20年分を納付しているか、昨年3月分から今年2月分までの年金保険料が納付されていればOKというわけだ。

ただ、初診日の前々月までの記録で判断されるので、病気が判明してから未納分を納めても、支払期間として認められないので要注意だ。