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素人でも分かるひどい投球フォーム「もう投げられない」怪物・松坂大輔の終焉を考える

2015年04月20日(月) 週刊現代
週刊現代

かつての豪快なフォームに、もう戻ることはできない。それは本人も分かっている。だがそれでも、栄光の過去と決別するのは難しい。34歳になった「怪物」はいま、投手としての岐路に立っている。

肉体より精神の問題

松坂大輔の恩師である、横浜高校野球部元部長・小倉清一郎氏が寂しげに語る。

「高校時代の豪快なフォームは、見る影もなくなってしまいました。踏み出す足と軸足の歩幅が狭く、棒立ちのような投げ方。肘も全然上がっていない。我々のような野球関係者だけでなく、素人が見ても違和感のあるフォームでしょう。

私は松坂に親心がありますから、復活してくれるはずだ、と言い続けてきました。コンスタントに試合に出るようにさえなれば、二桁勝利を挙げられる可能性もある、と。でも本音を言えば、それはもう難しいと思っています。仮に年間を通して投げさせてもらっても、4~5勝できれば御の字ではないか。それほど深刻な状況だと感じています」

かつて「平成の怪物」と呼ばれた男がいま、もがき苦しんでいる。

現在、松坂はソフトバンクの福岡・西戸崎練習場で、「リハビリ組」として調整中。復帰がいつになるか、見通しは立っていないという。ある球団関係者が明かす。

「3月半ばにインフルエンザで5日間ほど練習を休んでから、様子がおかしくなりました。休養が明けて数日経っても、ブルペン練習を行わず、ようやく31日に40球程度投げただけ。しかも次の日も、その次の日も投げ込みは一切しなかった。

そしてやっと、工藤監督に『身体の張りと疲れが抜けない』と報告に来た。ところが病院で検査をしても、医学的な要因はないんです。治すべき箇所はないはずなのに、松坂は一人でトレーニングルームにこもっている。トレーナーは『精神から来る体調不良じゃないか』と見ているし、もっと口の悪いスタッフは、『あれは仮病だ』と言っています」

黒田との違い

'98年夏の甲子園で演じたPL学園との延長17回の死闘や決勝戦のノーヒットノーラン。ドラフト1位で西武に入団した後の、3年連続最多勝……。あの頃、松坂の華々しい活躍を見た誰もが、「この若者はいずれ、野茂英雄や松井秀喜のような日本球界を代表するレジェンドになるに違いない」と思っていた。

実際、そうなれるだけの才能はあった。しかし34歳になったいま、松坂にかつての活躍を期待する者はいない。チーム首脳陣ですら、「ローテーションの穴埋めをしてくれれば儲けもの」程度にしか考えていないのだ。

「怪物」の終焉が近づいているのは誰の目にも明らかだ。なぜ、こんなことになったのか。西武の投手コーチとして3年間松坂を指導した、野球評論家の杉本正氏が言う。

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