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ニセモノの限界かもしれない あーあ、やっちゃった……菅官房長官「粛々と」大失敗の巻
初の翁長沖縄県知事との会談では、終始目をそらしていた〔PHOTO〕gettyimages

「粛々」には「静か」「おごそか」という意味がある。しかし「静かに工事を進めたい」というのは政権の勝手な都合にすぎない。相手の気持ちを考えずに澄ましてばかりだから、コテンパンにされるのだ。

直接対決で大恥

「沖縄県と協力しながら、しっかり進めていきたい」「しっかり連携しながら」「しっかりお約束は守っていきたい」「しっかり進める」「しっかり」……。

その日、菅義偉官房長官はいったい何度「しっかり」と口にしただろう。それはまるで、自分自身に言い聞かせているようでもあった。

いつもの定例記者会見で、壇上から記者を見下ろす表情とは様子が違う。目の前に座る翁長雄志沖縄県知事の目を、なかなかまっすぐ見ることができない。何とか自分の言葉で答えようとするが、繰り返しになってしまう。額に汗が光る—。

4月5日、那覇市内のホテルで行われた会談を終えて、翁長氏は「まあ、テレビ(で見る)よりは付き合いやすかったですけどね」と余裕綽々で皮肉った。菅氏にとっては、この会談は疑いようもなく大失敗だった。

「結局、疲れる仕事はみんなオレだよなあ……」

官邸に戻った菅氏は、自民党関係者にこうぼやいた。その人物は、菅氏を心配している。

「『沖縄は、菅さんにしかやれないから』と励ましておきましたよ。さすがの菅さんも疲れが見えている。まだあと2~3回は翁長さんと会わなきゃいけないですからね」

しかし、もとはと言えば、翁長氏の面会要求を再三突っぱね続けたのは菅氏自身である。政治評論家の浅川博忠氏が言う。