【沿線革命037】 山手線事故、3時間で運転再開できた!?



阿部等(交通コンサルタント)
山手線と京浜東北線は田町-田端でどちらの線路も走行できる(公開情報に基づき独自に作成)

3時間で運転再開など、現在の社会の鉄道への見方やJR東日本の安全に対する考え方では絶対に無理だ。どうしたらできるようになるかを示そう。

長時間運行できなくなった線路は山手線外回りのみ

今回の事故の原因は、【036】で解説した通り、電化柱の固定強度が架線から引かれる力より小さかったことである。

事故の発生後、山手線の線間にある、架線を張るための引留装置の復旧には時間を要しても、京浜東北線の北行と南行はもっと早くに使用可能な状態とできたのではないだろうか。

京浜東北線北行(上野・赤羽方面)は何の支障もなかった。京浜東北線南行(東京・品川・川崎方面)は、傾いた電化柱を動かないように固定した時点で使用可能となる。

事故の翌日に現地を見たら、傾いた電化柱は、傾いたまますぐ近くにある新しい電化柱と結ばれ、さらに秋葉原方の隣の電化柱との間に支線が張られて固定されていた。その程度の作業は長時間を要さない。

だとしたら、東京の一番中心の鉄道を10時間近くも止める必要はなかったのではないか。せいぜい3時間程度の運転中止で9時頃には運転再開できるようにしたいものだ。

などと書くと、JR東日本の関係者から「無茶を言うな!」とお叱りを受けるのは重々承知している。

今回、JR東日本の広報部の協力を得られ、復旧工事の内容と、当日の運転中止及び再開の時系列の情報を得られた。それに基づき、どうしたら3時間で運転再開できるようになるかを示そう。