雑誌 企業・経営
サンスター文具・小林大地社長 「アイデアは無限。『文具はもう変わりようがない』と思うかもしれませんが、じつは変わり続けています」

男子の心をわしづかみにした『スパイメモ』や、「象が踏んでもこわれない」のコピーで知られる『アーム筆入』など、アイデア商品で文具の歴史をつくってきたサンスター文具。'52年に故・小林三造氏によって創業され、'13年にはバンダイの子会社となり、現在はキャラクター文具のメーカーとしても名を知られる。社長は小林三造氏の孫である小林大地氏(47歳)だ。

* * *

こばやし・たいち/'67年、東京都生まれ。'90年3月に立教大学社会学部を卒業し、同年4月にオージス総研へ入社。'94年4月にサンスター文具へ入社し、海外業務に従事したあと、'98年12月から営業・企画・生産部門を担当する。その後、取締役、代表取締役副社長を経て、'10年7月より現職 ※サンスター文具のwebサイトはこちら

?と!

『Piri-it!(ピリット)』という商品があります。付箋に『LOOK!』『要確認!』などと書いてあるのですが、ミシン目に沿って一部を切り取ると『LOOK!』が『OK!』に、『要確認!』が『確認!』に、『未達成!』は『達成!』になるんです。中でも好きなのは『?』の上の部分を切り取ると『!』になる付箋。アイデア文具って、面白いんですよ!

幸福論

私は子どもの頃から非常に運がよかった。しかも、トクな性格なんです。小学校1年生の時に骨の病気にかかり、ほぼ4年間ずっと、松葉杖を使って生活していました。一般的には「苦労」かもしれませんが、私は、先生に背負われて遠足に連れて行ってもらったり、友達にもよくしてもらったことばかり覚えていて、苦しかった思い出がないのです。「不幸だ不幸だ」と言っていると、むしろ不幸を引き寄せてくるのではないかと思います。

意思

大学卒業後、情報処理システムの企業へ就職し、現在のSE(システムエンジニア)のような仕事をしていました。父は「自分が好きと言えることをやれ」と言ってくれていたし、私も黙々と考えてパズルを解いていくような感覚が好きだから、これを活かして働けるのが楽しかった。思えば「こうしたい!」という積極的な意思は人生において非常に大切なものなのだと思います。

動く! 義弟(写真右)とともに。テニス仲間で、周囲に「やりすぎでしょ?」と言われるまで何時間もやり続ける

ちなみに、今、弊社は「異質な人」も求めています。他の人と似たことでなく、異質なことを考える方は、アイデアを出す仕事も向いていると思うからです。もちろん、似たようなことを考え、言われたことをやってくれる人が揃えばマネジメントはラクですよ。でも、会社が変わっていくきっかけがどんどん少なくなるから、異質な人も求めているんです。

YES!!

27歳の時に弊社へ転職し、サンスタートレーディングという海外貿易を手がける子会社へ出向しました。この経歴を話すとよく「じゃあ英語はペラペラなんですね」と言われるんですが、私はロクにしゃべれません(笑)。でも、必死で知っている単語を並べ、文法なんか無視してでも話しかけ、相手に「こういうことが言いたいのか?」と言ってもらって「YES!!」というような会話でも、信頼関係は築けましたよ。そして、肝心な話は文書でちゃんとやればいいんです。言葉は伝わっても、人が動かない・・・・・・このほうがよほどよくないと思いませんか?

13kg!?

趣味は新しいものを試すことです。例えばドライブレコーダーは、私が買った時はまだまだ高かったのですがあえてつけました。テニスも趣味の一つです。最近は、やせるために義弟と一日、疲れ切って歩けなくなるまでテニスを楽しむ日があります。食事にも気をつけたため、なんと1年で13kgの減量に成功し、人間ドックの看護師さんに感心されました。楽しくやると、何ごともうまくいくのでしょう。