EXPO 2015をきっかけに広がる、ミラノのシェアリング・エコノミー

2015年5月1日にミラノで開幕する、EXPO Milano 2015

博覧会国際事務局(BIE)の承認にもとづく登録博覧会(World Expos)としては2010年の上海万博以来5年ぶりとなる「EXPO Milano 2015(2015年ミラノ国際博覧会)」が、2015年5月1日から10月31日までの6ヵ月間にわたって開催されます。開催都市ミラノでは、行政機関はもとより、交通機関や宿泊施設、飲食店、商店らが、2000万人以上の来場者を迎えるにあたって、それぞれ準備を進めてきました。

EXPO 2015は、一般消費者間のモノやサービス、スキルなどの交換・共有によって形成される"シェアリング・エコノミー(共有型経済)"が普及しはじめて初の国際博覧会でもあります。ミラノでは、2014年4月1日、EXPO 2015を契機にシェアリング・エコノミーを広げようというイニシアチブ「Shareexpo(シェアエキスポ)」を創設。この新たな経済モデルの推進を通じて、観光客や旅行者に多様な旅の楽しみ方を提供するのみならず、市民同士がつながり、地域コミュニティへの関心や関与を深めるきっかけにしようとしています。

ミラノ市内に広がるシェアリング・エコノミー

ミラノ市内では、すでに、共有型の移動手段がずいぶん普及しています。「Car2Go」などのカーシェアリング専用自動車が頻繁に街を行き交い、市内216ヵ所には、ミラノ交通公団(ATM)が運営する公共バイクシェアリングシステム「BikeMi(バイク・ミー)」の自転車貸出スポットが設置され、地元のミラネーゼはもとより旅行者たちの"足"としても、利用されています。

ミラノ市内に設置されている、BikeMiの自転車貸出スポット

フリーランサーや起業家らが仕事場として共用したり、イベントやワークショップを開催するための複合施設も増えてきました。コワーキングスペース、シェアオフィス、会議室、カフェ、フィットネスセンターが集まった「Copernico Milano」や、書店とカフェ、コワーキングスペースが融合した「Open」が、その代表例です。

書店とカフェ、コワーキングスペースが融合した「Open」

また、美食の国イタリアらしい動きとして、一般家庭に招き、郷土料理をともに楽しむ"ソーシャルダイニング"も広がっています。たとえば、料理をつくりたい人と食べたい人をつなぐ、イタリア発のP2P型プラットフォーム「Gnammo」は、開設以来30ヶ月で、ミラノを含む世界500都市に広がり、65000人以上のユーザーを獲得しました。

いわずもがな、シェアリング・エコノミーを新たな経済モデルや消費スタイルのひとつとして定着させるためには、一般消費者への啓発や教育、新規ビジネスの創出促進のみならず、官民の枠組みを超えて連携し、既存の法規制を見直していくことも不可欠。ミラノが、EXPO 2015という世界的なイベントをきっかけに、どのようなプロセスでシェアリング・エコノミーへの道を歩んでいくのか、今後の動きを見守りたいと思います。
 


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