雑誌
受験エリートが医学部に殺到!「弁護士・会計士はもう食っていけないから」医者ひとり勝ちの時代、その不幸(上)
〔PHOTO〕gettyimages

頭が良くなきゃ医者にはなれないが、頭がいいからといって医者の仕事が務まるものではない。偏差値が高いからというだけで「とりあえず医者になった」という人に、あなたは命を預けられますか?

とりあえず医学部

「いまどき弁護士や会計士になったって、働き口もなければ高収入も望めない。僕は成績もそこそこ良かったんで、目指すなら医学部かなと思って入りました。

いま、うちの大学の同期は100人いますが、『患者を救いたい』というしっかりした志望動機がある人は20%くらいでしょうか。30~40%が『親から勧められたから』などと何も考えずに来ている人、残りが、モテたいとか、カネ持ちになりたいというのが目的の人です。医学部を目指す理由なんて、そんなもんですよ」

地方の国立大学医学部に通う男性(25歳)は、あっけらかんとこう話す。「頭がいいからとりあえず医学部」というのは、いまや常識だという。

ここ数年、医学部を目指す学生が急増している。文科省が行っている学校基本調査によると、10年前の平成16年度は11万7260人だった医学部への志願者数が、平成26年度には16万2444人。4・5万人近く増加している。次ページのグラフを見てもわかるように、他の学部と比較しても、もっとも志願者数が増えているのが医学部なのだ。

昔は、「勝ち組」の職業といえば、弁護士や会計士がその代表格だった。資格を取って事務所を構えれば、年収3000万円超えは当然。そこを目指して、文系学部を志望する学生も多かった。

ところが一転して、法学部の志願者数は10年前と比較して6万人も減少。文学部に至っては、マイナス8万人超という有り様だ。以前の花形だった弁護士や会計士を目指す学生は、激減している。