ツイッター新機能「Curator」が加速するリアルタイム・キュレーションの可能性---メディア企業に加えニューヨーク市も活用
Twitter Curatorを利用した際の画面イメージ [ツイッター社のブログより]

先月末にライブ・ストリーミング配信サービス「Periscope(ペリスコープ)」を世に出したツイッター社が(前回記事参照)、その1週間後の4月1日、今度はリアルタイム・ニュースのキュレーションを容易にする新サービス「Curator」をリリースしました。本サービスは今年2月のイベントですでに概要は伝えられていたものの、ベータテスト段階を経て、ついに公式サイト(http://curator.twitter.com)を通じ「メディア・パブリッシャー(メディア企業)」に対する事前申請の開始が始まりました。

公式サイトにはサービスの特徴として次のように記載されています。
「Curator enables media publishers to discover, curate and display the best Twitter content on any screen.」(「キュレーター」を活用することでメディア・パブリッシャーは最も良質なツイートコンテンツをどのようなスクリーンにおいても発見し、キュレーションし、ディスプレイすることが可能になります)。

つまり、サービスの利用アクセスを得たメディア企業は毎日大量に生成されるツイッター上のコンテンツの中から、投稿者のフォロワー数、男女別、位置情報などに基づいて、ハッシュタグなどで絞り込んだ上で、最も精度の高いツイートを絞り出し、簡単に「コレクション」と呼ばれる埋め込み可能な「まとめページ」の作成が可能になります。日本国内では「togetter」「Naverまとめ」が近いイメージでしょうし、海外においては「Storify」をイメージされると分かりやすいと思います。

今までもツイッターには「Advanced Search」という機能があり、詳細な絞り込み機能はあったのですが、今後は例えば特定のハッシュタグを含み、100人以上のフォロワーを持つ人のツイートのみを表示させ、スマートフォンの機種別のつぶやきを表示させるなど、より詳細な検索表示が可能になります。画像のあるなしや、6秒動画投稿サイトのVineを含むかなどの検索も可能で、さらに話題のペリスコープのライブ・ストリーミング動画も適切な検索フィルタリングを行うことで検索が可能になるでしょう。

ニューヨーク市による活用

ツイッター利用者以外の閲覧を増やし、広告ビジネス拡大か

利用イメージはベータ段階から使用しているニュースサイト「The NextWeb」、「ニューヨーク市」の実際のサイトを見てみるとイメージがわきやすいと思います。実際にYouTubeの動画の横に埋め込んだページは上のものになります。ニューヨーク市長がスピーチを行った際の動画とその際の公式ツイートや市民からのツイートがバランスよく盛り込まれているタイムラインを閲覧することが可能です。

キュレーションのプロセスにおける発見、意味付け・整理、ディスプレイ、そして分析機能までもがすべて無料で利用できることで、「モバイルアプリやテレビ番組、スクリーンサイズを問わずあらゆるメディアで表示させることが可能」とツイッター社の公式ブログでも記載されています。

当初の利用対象である「メディア・パブリッシャー」の定義は新聞社、テレビ局、ニュースサイトなどまだ限定的であるものの、海外のニュース報道によると、その他にも対象メディアとしてプロダクション企業、地方政府、コンサート会場なども記載されています。

今後、例えば災害や事件などの緊急速報勃発時の時々刻々と変化するニュースを伝える際、あるいはスーパーボウルやグラミー賞授賞式の様子のレポートの際、プロ野球やオリンピック、コンサート、人気テレビ番組のリアルタイムの反響を記録し、リアルタイムで見逃した際に後日検索経由でも多くの人に目にしてもらいたい際・・・など大きな威力を発揮しそうな機能です。今後本格化する大統領選報道などでもきっと広く使われることと思います。

月間アクティブ利用者数2億8800万人、一日につぶやかれるツイート数5億件、そして毎日の新規登録数13万5千人と言われるツイッターですが、Curatorツールを提供することで、アーカイブされたウェブやアプリ上のコンテンツとして、テレビ番組内の表示コメントとして、また野球場やコンサート会場のディスプレイ表示として、ツイッターのアカウントを持たない層にも閲覧をしてもらい、広告ビジネスを拡大することが当然目的としてあることと思いますが、メディア・パブリッシャーとっては非常に可能性が広がる機能になることと思われます。

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