選挙
「憲法改正」のキーマン橋下徹市長に菅官房長官が作った「貸し」
影響力が低下したはずが…photo Getty Images

「橋下徹が国政に進出するかどうかは半々だと思う。大阪都構想を完成させたいという思いと、国政に進出したい思いの両方がある。橋下が参院選で立てば、相当、票を取るだろう」

維新の党で、大阪市長・橋下(維新の党最高顧問)に近い有力幹部はこう語る。もちろん、5月17日の「大阪都構想」をめぐる住民投票で、橋下が勝利すれば、という前提だ。

住民投票に関する世論調査では賛否が割れ、予断を許さない。しかし、橋下が来夏の参院選に出馬となれば、維新の党が参院で大きく議席を伸ばし、首相・安倍晋三が参院選後に狙っている憲法改正にも影響を与えることになるだろう。

上西処分で見せた突破力

2015年度予算案を採決した衆院本会議を病気を理由に欠席した衆院議員・上西小百合の維新除名問題では、橋下の突破力の強さをまざまざと見せつけた。

問題が発覚した1日夕、橋下は市役所で記者団に「休んで治ったからすぐ旅行だなんて、そんななめた態度は国民が許さない」と語り、上西を厳しく批判。

「普通なら身を引くべきでしょうね。辞めた方がいいと思いますよ、あの人」と辞職を促した。

この時点で、維新内は本会議欠席が珍しいことではないため、おとがめ無しという声が大勢を占めた。国対委員長の馬場伸幸らは上西問題のうわさが流れていた3月30日に本人を事情聴取し、同13日の本会議欠席に当たり診断書が提出されている、14、15両日の行動は土日なので党として関知しないという結論を下している。

1日夜の段階で、橋下の怒りは収まったという見方が党内で流れ、維新の党幹事長・松野頼久は2日午前、記者団に「本会議は、診断書が付された病欠届が出ているので処分の対象ではない。土日(の行動)はわれわれは関与しない」と述べ、処分の必要はないとの認識を示した。

しかし、橋下の怒りはまったく収まっておらず、橋下は3日午後9時半すぎから4日午前零時半近くまで上西の記者会見に同席し、上西の弁明を聞く傍ら上西取材で先行した関西テレビの取材方法を批判した。

上西は結局、地域政党「大阪維新の会」、続いて維新の党から「除籍」(除名)処分を受けた。橋下は、上西の言動にかねて不信感を募らせていたのに加え、大阪都構想への賛否を問う5月17日の住民投票につながる大阪府・市議選(今月12日投票)への悪影響を憂慮したとみられる。

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