JBtoB奥島晶子社長「パートナーとの縁を活かし、M&Aと連続起業」 
奥島晶子(おくしま・あきこ)
ジェイビートゥビー株式会社代表取締役社長
日本アイビーエム、EDSジャパン、日本DEC(現ヒューレットパッカード)データウェアハウス企画部長を経て、 1998年にファルマ・データマイニング研究所代表取締役社長に就任(米国法人Presidentを兼務)。 その後ブリオ・テクノロジージャパン代表取締役社長を経て、2001年3月ジェイビートゥビー代表取締役社長に就任。2008年6月セグメント・オブ・ワンアンドオンリー取締役副社長に就任。東京大学文学部卒業。共著『ID-POSマーケティング―顧客ID付き購買データで商品・ブランド・売り場を伸ばす』を出版。

女性起業家の方に経営コンサルタント・多摩大学客員教授の本荘が話をうかがう本連載の第二十五回は、ジェイビートゥビー株式会社の奥島晶子代表取締役社長の登場です。奥島社長に起業から大企業グループ入りを経て、新たな事業を立ち上げたいまに至るストーリーをうかがい、そこでのパートナーとの縁についてみていきたい。

インタビュー本文に入る前に、奥島さんと事業について簡単に説明をしておきたい。

POSデータは、「何が」「いくつ」「いつ」売れたのかを示すデータだ。これに、「誰が」が加わるのがID-POSだ。商品の動きだけでなく、ID-POSは人の動きを見ることができる。JBtoBは、このID-POSデータ分析をASP(アプリケーションソフト等のサービスをネットワーク経由で提供する)の形で低価格で、小売21社、メーカー300社以上に提供している。また、セグメント・オブ・ワンアンドオンリー(SOS)によるドラッグストア18社のデータ運用を受託している。

奥島さんは、日本におけるID-POSデータ分析については、大企業から中小企業まで幅広い経験を持つ第一人者であり、小売業とメーカー・卸売業をつなぐ協働型ビジネスモデルの推進に努めている。

科学的なマーケティングを実現するために起業

顧客データ活用のためのシステムを、百貨店さんや生協さん向けに毎回ゼロからスクラッチで構築していました。その仕組みを使って、「所有」から「利用」へという時代に合わせたASP事業をやろうと独立しました。

いまビッグデータがもてはやされてますが、JBtoBを設立したころは、そもそもデータがビジネスになるということを誰も分かっていませんでした。

ですが、科学的なマーケティングを行いたい、という感度が高い企業からはいち早く理解を得ることができました。例えばキリンビールの当時の営業トップの専務さんは、「ID-POSデータによって、あなたのブランドのお客様が誰なのか、そのニーズが分かります」という話をすると、「これは酒屋の御用聞きをITがやってくれるんだね」とすぐに分かってくれたのです。

卸や小売の先にいる実購買者のデータがとれなくて悩んでいたんですね。当時分からなかったことが、この仕組みで分かるようになりますと説いて、キリンビールさんほか大手消費財メーカーさんに出資いただきました。

大手メーカーを巻き込んでの起業は、なかなかできることではない。先駆的なビジョンとそれが分かる個人とのつながりが、これを実現させた。

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