【有料会員限定記事】大学費用などの教育コストは安くなる!?~オンライン講座の学位公認で教育がガラリと変わる/ケビン・ケアリー(『大学の終焉(未邦訳)』著者)
〔PHOTO〕gettyimages

学位取得のためだけに大学にお金を払っている?

今から3年前、テクノロジーが高等教育を変革をもたらそうとしていた。はたして何が起きていたのか?

2012年、ハーバード大、スタンフォード大、MIT(マサチューセッツ工科大)の著名な科学者らは大規模なオープンオンライン講座(ムークス:MOOCs)を提供する3つの会社を年初めの数ヵ月にスタートした。これは、インターネット接続ができる世界中の人々を対象とした無料の講座である。実際に何百万人もの学生がムークスにサインアップし、評論家たちはこれを革命と呼んだ。

しかし今日、伝統的な大学に入学する学生の数は一向に減る気配がない。学部学生たちは、以前よりもさらに高い授業料を支払い、さらに多くのローンを借りている。少なくとも今のところは、大学は旅行代理店やビデオショップのように、うずたかく積まれた過去の遺物の仲間入りはしていない。

高等教育の既存の仕組みの破壊にムークスが失敗したのは、講座そのものの質によるものではない。実際のところ、オンライン講座の質は高く、どんどん改善されている。その一方で大学側はテクノロジーに何とか歯止めをかけようとしている。ムークスを導入すれば、世界で一流の教授らへのアクセスを大学が太刀打ちできないような価格で提供することになってしまうからだ。ムークスが提供していないものは、仕事を得るために必要な正式な大学の学位である。実際に学生がお金を支払う理由は、おもに学位のためにほかならない。

現在、情報技術はこの大学の学位に変革をもたらそうとしている。これが実現すれば、大学の経済的基礎は真に揺らいでしまうことになるだろう。

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