【有料会員限定記事】オバマ政権は後世でどう評価されるのか――早めの歴史的総括/チャールズ M. ブロウ
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オバマは真に経済を立て直したか?

政治で繰り広げられるゲームは、ますます次期大統領選に向けた競争で頭が一杯という状況になっている。しかし私の関心は、現政権は歴史のなかではどう評価されるかという点に向けられている。

ある大統領の業績を歴史的に位置づけたり広範囲で評価したりとなると、コラムではなく書籍という形で本格的に取り組むべきだろう。しかし私の立場と特殊な個人的関心から見て、オバマ政権には際立つ点がいくつかある。

そのうちいくつかは大統領が個人として、一部またはすべての責任を取れる事柄だ。それ以外に関しては、単に彼の任期期間に起こったことに過ぎない。しかし、これらはいずれも大統領と大統領の責務に何らかの関連があると見ている。

オバマ大統領は今月(※2015年2月)のCNNのインタビューで、「経済を救済したことを誇りに思う」と語った。経済回復の質や現政権がそれに果たした役割については、さまざまな議論がある。しかし、これはオバマが大統領として果たした任務のなかでもっとも際立つものだろう。

2008年、私たちはまさに経済崩壊に直面し、恐怖におののいた。その時の危機感は筆舌に尽くせないほどだ。

しかし今や状況は一変した。民間セクターの雇用は59ヵ月連続で成長を続けている。
昨年12月にはアメリカの失業率が2008年以降最低の5.6パーセントに低下した。先月(※2015年1月)のロイターの発表によれば、失業保険の申請は「ここ15年間の最低水準」となっている。

しかしこの回復は、労働者よりも富裕層にとってのメリットのほうが大きいようだ。米国雇用法プロジェクト(非営利団体)の4月の政策ペーパーは、このように指摘する。

<景気後退期に喪失した職と、回復期でもっとも高い成長率を示す職との間には不均衡が見られる。失われた職のうち41パーセントが高賃金の業界のものだった。しかし最近の雇用成長で高賃金の業界に属すものは30パーセントのみだ。一方、低賃金の職は喪失した職のうち22パーセントであったのに対し、最近の成長における割合では44パーセントを占めている>

株式を持てるほどの豊かなアメリカ人であれば、取り巻く状況はさらに明るい。2009年にダウ工業株平均は7,000以下にまで落ちた。ところが現在では18,000以上である。しかし9月にCNBCが2012年のデータに基づき指摘したところによれば、直接的、間接的に株式を所有するアメリカ人の割合は過去18年で最低だ。一方、「富裕層の株式所有率は過去最高」となっている。

CNBCは次のように報告している。<入手可能な最新データは2010年のものだ。これによると、純資産でトップ10パーセントのアメリカ人が直接的、間接的な株式の81パーセントを所有している。これは、格差と連銀データを専門とするニューヨーク大学の経済学教授、エドワード N. ウォルフの情報に基づく>。

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