賢者の知恵
2015年04月04日(土) 佐藤 慶一

いま、シビックテック普及に必要な考え方---地道な対話を通じて「公共」や「コミュニティ」を共通言語にするということ

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「共通理解のうえでシビックテックに取り組むことが重要」

3月30日、科学技術館にてあたらしい公共のあり方を問い直すイベント「CIVIC TECH FORUM 2015」が開催された(運営はCIVIC TECH FORUM 2015 運営委員会)。さまざまな立場のシビックテックの実践者や研究者らが基調講演やパネルディスカッション、ライトニングトークなどに登場

イベントサイトでは、シビックテックとは「テクノロジーを活用した市民の手による地域課題の解決方法」とされているが、実際のところ、それぞれの登壇者が語る言葉には重なる部分と重ならない部分がある。だからこそ、シビックテックを取り巻く人や関心を寄せる人が集い、それぞれの違いを知ることができた、という意義のある場であり時間となったのかもしれない。

日本版『WIRED』編集長・若林恵氏

挨拶で登場したのは、オープンガバメントを特集したこともある日本版『WIRED』編集長・若林恵氏。特集以来、ワークショップなどに参加するようになったが、むずかしさを痛感しているという。

「市民のモチベーションであるとか、それをうまくまとめあげて実のあるものを生み出すことは、非常に時間がかかり、地道な対話が必要。『公共』と一口に言っても思い浮かべるが微妙にずれていたり、自分がそうしたいだけとなっていることもある。共通の言語にすりあわせるのに時間がかかるからこそ、公共がどういうものを指し、それぞれがどのようにコミットしていくのかという共通理解のうえで取り組むことが重要だと思っている。この1日が共通の言葉を探すプロセスになれば」(若林氏)

実行委員長を務めた鈴木まなみ氏も「それぞれ思い思いのシビックテックはあるが、みんな集まって話す機会があればと思っていた。また、シビックテックと言うと、アプリをつくることにすぐ結びついたり、登壇者の顔ぶれが同じだったりする。実際は、もっと地道な活動をしている人が多い」と語った。この言葉どおり、日本全国はもちろん海外からの登壇者・参加者が集まった。

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