【沿線革命033】 便利な蒲蒲線を安く早く実現するアッと驚く方策

阿部等(交通コンサルタント)

まだまだ便利とはならず、かつ高額な大田区独自案

去る1月19日に、第6回の区民協議会が開催され、大田区の独自案が示された。

大田区独自のルート案(2014(平成26)年度区民協議会資料より)

多摩川線の地上駅を廃止し、矢口渡の東方から地下鉄を建設し、京急蒲田地下まで複線に改めた。

さらに、京急蒲田地下の東方に軌間変換装置を設置し、フリーゲージトレイン(走行しながら車輪幅を変えて広軌と狭軌の区間を行き来するもので、技術開発を要する)により羽田空港まで直通運転するとした。

単線区間が短縮された分、当初案よりは高頻度運行とできるものの、単線区間が残りダイヤ設定の制約条件が厳しい。また、フリーゲージトレインは、北陸新幹線と在来線を走行して大阪と北陸を結ぶことその他を目論み開発が進むものの、実用化の見通しは不透明である。

さらに、建設費は示されていないものの、複線延長が伸びる分、当初案の1,080億円より大幅に増額となる。

アッと驚く新たな提案

工事費がかさみ、それを抑制するために単線主体とせざるを得ないのは、地上への建設を諦め地下鉄とするからである。そして、現在線への取り付けのためには、ミッシングリンク800mに対し3.1kmもの延長となる。

思い切った提案をしよう。便利で、低額で、工期が短くなるよう、高架で建設することを提案する。

とは言え、京浜急行の京急蒲田付近は重層高架(http://www.keikyu.co.jp/company/pdf/handbook2012-2013/p005-015.pdf)となっており、これを乗り越えるなど非現実的だ。また、この区間だけ地下としては工事費抑制効果はほとんどなくなる。

京急蒲田付近は用地幅を取れず重層高架とした(京浜急行HPより)

下の写真を見て欲しい。1984(昭和59)年3月まで、阪急電鉄の神戸本線と今津線が直角に平面交差していた。

阪急電鉄の西宮北口にて神戸本線を直角に平面で横断する今津線の列車(1979(昭和54)年9月撮影、長谷川興政氏提供)

衝突事故が起きないよう信号保安装置で防護され、安全上は問題なかったが、ダイヤ設定の制約条件が厳しく、今津線を北線と南線に分断し現在に至っている。

これを応用すれば、便利な蒲蒲線を安く早く作れる。ミッシングリンクの800m+空港線と合流するための100mのみ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=z2KBFWZs7m6o.kdXq3m8Wy9d4)を高架橋で建設する。