経済・財政
物価目標を達成できない「黒田日銀」が追加金融緩和を打ち出す日
黒田東彦・日銀総裁が正念場を迎えている photo Getty Images

2013年4月に日本銀行が2%の物価目標を定めて、量的・質的金融緩和(QQE)を実施してから約2年がたつ。しかし、生鮮食料品などを除いたコアCPIは昨年8月以降下落し、2月の水準は消費増税の影響を除くと前年比0%となった。このままの情勢が続くと、日銀が設定した物価目標の達成は困難だろう。

目標を達成するためには、日銀は追加緩和を打ち出さざるを得ないとの期待は高まりやすい。問題は、追加緩和が、景気回復デフレ脱却につながるとは言い切れない点だ。むしろ、追加緩和が金融市場の不均衡につながる可能性がある。特にバブル発生のリスクは上昇する懸念は高まる。

大きいデフレギャップの影響

足許の物価低迷に対して日銀は、原油価格下落に伴うエネルギー価格下落が主たる要因との見方を示している。しかし、原油価格を理由に物価動向を説明しても、日銀の目算が狂ったことに大きな変化はないだろう。

消費者物価指数は、わが国の世帯が購入する財やサービスの価格を測る物差しだ。つまり、物価には需要と供給の関係を示す意味がある。思い切った禁輸緩和策を実施しても物価が低迷しているという事実は、金融政策に依存したデフレ脱却の効果に限界が存在することを示唆する。