[プロ野球]
中日・亀澤恭平「自分色に染めて1軍定着」

アイランドリーグ出身選手たちは今 2015年Vol.2

 四国アイランドリーグplusは今年で創設から丸10年となる。若手の育成を大きな柱に掲げたリーグからは、これまで44名の選手がドラフト会議で指名を受け、NPB入りを果たした。今季は8選手が1軍でシーズン開幕を迎えた。

 中でも、プロ4年目にして初の開幕1軍を勝ち取ったのが中日の内野手・亀澤恭平だ。2012年、香川から福岡ソフトバンクに育成選手として入団。3年間の在籍時に支配下昇格はならなかったが、俊足好守が認められ、中日で支配下選手として契約を結んだ。ついにスタートラインに立った26歳の今を追った。

支配下への厚すぎる壁

初出場初スタメンとなった3月29日の阪神戦では4安打の大当たり。チームは敗れたものの、起用に応えた。

「気持ちはいつもと変わらないです。でも、ワクワクしていますね」
 開幕を目前に控え、背番号53は率直な心境を口にした。

 キャンプは2軍スタートも、アンダーソン・エルナンデスが腰を痛め、途中から1軍の練習に合流。オープン戦でも限られた出場機会ながら、ショート、セカンドをそつなくこなし、代走でも起用された。打撃も16打数4安打と1軍で通用するところを示した。内野の控え、代走要員としての開幕1軍入りだ。

「1軍のピッチャーのボールも見られましたし、緊張感のある中で代走にも出られました。1軍の雰囲気をつかめたことが大きいですね。シーズンに入っても、この経験を生かして頑張りたいです」

 ソフトバンクでは育成選手ながら、2年目には1軍のオープン戦でも出場。2軍では打率.310を残した。昨季はウエスタンリーグ最多の106試合に出て、2軍ではチームに欠かせない内野の要だった。

 だが、ソフトバンクは言わずと知れた選手層の厚い球団である。特に内野はセカンドに本多雄一、サードに松田宣浩、ショートに今宮健太と押しも押されもせぬレギュラーがどっかりと座っていた。控えにも明石健志、金子圭輔と走れて守れるタイプがいる。

「2年目くらいから支配下登録は難しいと感じていました」
 どうすることもできない高い壁……普通なら心が折れそうな状況を支えたものは何だったのか。
「ソフトバンクの2軍戦は他チームの編成が多く視察に来る。僕を見ているかどうかは別にして、アピールしなきゃいけないと思っていました」