世界経済 ドイツ ギリシア
窒息寸前のギリシャの要求に憤慨するドイツ---大国の都合で脚色される事実について
ギリシャのチプラス首相 〔PHOTO〕gettyimages

極端な金融緊縮政策は完全に間違っていた

2月の終わり、ギリシャが経済援助を延長してもらうため、EU委員会、IMF、欧州中央銀行(ECB)の3者を相手に派手な立ち回り(?)を演じたのは、まだ私たちの記憶に新しい。破産寸前のこの国は、援助はもちろん必要だが、EUから押し付けられる金融緊縮政策からは脱却したがっている。

これまですでに4年間、EUとIMFと欧州中央銀行はギリシャに極端な緊縮財政を強いて、公営企業を民政化し、年金を下げ、社会保障を切り捨て、医療保険制度を干上がらせ、公務員のリストラを断行させてきた。その結果、国民は困窮し、景気回復どころか、今では窒息寸前にまでに追いつめられている。つまり、常識で考えるなら、この政策は完全に間違っていたのである。

だからこそ、チプラス首相は選挙の公約で、「もう他国の支配は受けない、緊縮財政とは縁を切る」と、国民に約束していた。せっかくの援助が国民のもとに届いていないからだ。ほとんどが借金を抱えた銀行を救済するために使われており、そのお金はそのまま外国の銀行に吸い上げられるという仕組みだった。

チプラス首相にしてみれば、援助のお金は、危ない取引に手を染めた銀行などではなく、国民を救うために使いたい。もちろんそのためには構造改革もしよう。ただ、それには、負債の免除、あるいは、軽減がぜひとも必要だ。ところが、いくらチプラス首相やヴァロファキス財相がそれを懇願しても、EUの面々は断固としてはねのけた。

特に、一番厳しかったのがドイツのショイプレ財相だ。彼の言い分は、「宿題をやらなければ金はやらない」の一言に尽きる。結局、再び過酷な金融引き締めが繰り返されることになった。破産が目の前に迫っているギリシャに他の選択肢はなかったのだ。

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