現代新書
ダボス会議にようこそ 第3回 妻が体験した「初めてのダボス会議」
オープニング・セレモニーの様子 (コングレスホールにて)

ここ4年毎年ダボス会議に出席し、今年も「ジャパンナイト」の司会を務めたり、サイバーセキュリティ関係のセッションにつきっきりになっていた私は、ダボス会議のいわば通常のセッションには今回ほとんど参加できていません。ダボス会議の今年の雰囲気を語るには見えていない部分もあるのが事実。今回は、「Spouse(配偶者)枠」でダボス会議に初参加した妻の眸(ひとみ)の話を中心に、「知られざるダボス」に迫ります。

世界中のすごい人と直接話ができる温かい空間

私(眸)は今回、ウィリアムの妻の立場でダボス会議に出席させていただきましたが、宿泊先のホテルは、ダボスの街からは少し離れたクロスターズという街にあり、車で25分ほど離れていました。

会場となっているダボスの街は端から端まで歩くと1時間ほど。メイン会場のコングレスセンターはその中心にあります。コングレスセンターの中に、本会議場として2000人くらい収容できるコングレスホールがあり、センターの中には、ほかにも大小いくつもの会場があります。

さらにコングレスセンターの周りには30以上のホテルがあり、そのホテルの中でも、公式非公式を問わず、会期中、さまざまなセッションが行われているのです。

セッションの数は全体で約300ほどあります。招待制のセッションがあったり、事前予約が必要な入場制限のかかるセッションがあったり。一方、開始時間が過ぎてからでも入場できるセッションもありました。

会場には、軽食や飲み物が用意されたスペースがあり、サンドイッチや小さなハンバーガーやカップケーキが並んでいました。夕方までアルコールは出ませんでしたが、お茶や水、コーヒーなどは自由に飲めます。

ウィリアムからは事前に「世界中から人が集まり、どんなことに問題意識をもち、議論しているのかを間近でみるチャンス。出席した方がいい」と言われていました。

当然、大統領や首相など政府の要人にはSPがついていますが、世界的な企業のトップをはじめほとんどの出席者はひとりで歩いていたり、フランクに立ち話をしているのです。

セッション以外の場所、つまりホール以外のところで著名人が和やかに談笑しているのを間近に見て「ダボスにいること」を実感しました。

セッションでの情報収集を目的にしている人と、セッション以外の会談を目的にしている人(およびその両方の人)がいるんですね。私は初めての参加だったので、可能な限り様々なセッションに参加しました。何度かダボスに出席している方にお話を聞くと、会談や会合でスケジュールのほとんどが埋まってしまっているとのことでした。ダボス会議は、普段なかなかアポイントメントが取れない人と会談をセットできたり、意見を交わすことができる絶好の場として機能しているのです。

「ジャパンナイト」では日本の政財界のトップの方たちがたくさんいらっしゃっており、どう振る舞ってよいのか、どぎまぎしてしまいました。そんな時にダボスに何年も参加されている、ある方の奥さまから「みんなオープンマインドで話を聞いてくれるから、なにも怖がることはないわよ」とアドバイスをいただきました。

ダボスは狭い空間なので、普段お目にかかれないような方と何度かコンタクトする機会があり、私のような若輩者でもお話しさせていただける機会を持てるのが魅力の一つだと感じました。

ウィリアムの目
 世界的に著名な人物が秘書などを連れずひとりで佇んでいることはよくあります。著名だからという理由だけでワッと人が集まり人だかりがあちらこちらにできている。ダボスはそういった空間ではありません。一方で、ひとりでいるから話しかけなきゃいけないかというと、そんなこともない。著名人もそうでない人も同じ出席者。問題意識を共有する世界中の課題を解決する仲間です。だから、話しかけやすいし、すぐにお願いもできる。その雰囲気はダボスじゃないと生まれないのではないかと思います。
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