「空き家を持っていると損をする」ウラで誕生する「中古住宅マフィア」に「リフォーム利権」
新築よりも中古?                                                                 photo Getty Images 

空き家を持っていると大損する

国が住宅政策を新築重視から中古住宅の充実へ向けて、大きく舵を切ったのをご存知だろうか。

端的な例が、2月26日、一部が施行された「空き家対策特別措置法」である。

この法律の柱は二つ。

ひとつは、放置された空き家に対し、指導、勧告、命令を経て、それでも従わない場合は、強制撤去できるようにしたこと。

もうひとつは、放置されて危険な状態となった空き家に対しては税制面での優遇措置がなくなったこと。住宅地用特例が適用されなくなるために、固定資産税は6倍に跳ね上がる。

こうした住宅政策の変化や法改正は、一般にはほとんど知られていない。

『週刊現代』(2月28日号)は、「知らぬ間に法改正されていた。『空き家』を持っていると大損する」と題して特集。そのなかで紹介された佐野義之さん(67歳・仮名)のケースは身につまされる。

千葉の実家を相続したが、東京で居住しており帰る予定はなく10年以上放置。年間6万円の固定資産税が6倍になるというので売却先を探したが、100坪の間取りの家についた値段がなんと8万円。さらに更地が条件なので、解体して整理する費用が350万円。放置していれば固定資産税は36万円。二進も三進もいかない――。

少子高齢化に伴う人口減少時代に入り、空き家問題が浮上するのは当然のように思われるが、日本の特異性は、「新築住宅の使い捨て文化」のなかで、空き家率は戦後一貫して上昇してきたことだ。

国内の総住宅戸数6063万戸のうち、空き家は820万戸で13.5%に上る。これは世界のなかで異例の数字。ドイツでは1%、イギリスで3%、国土の広大な米国でさえ10%である。

その「文化」は新築好きな日本人の習性から発しているが、そう“仕向けた”のは国だ。

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