ブルーバックス
『あっと驚く科学の数字』
最新宇宙論から生命の不思議まで
数から科学を読む研究会=著

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現在138億歳の宇宙の大きさは470億光年
これまでに発見された地球上の生物の種類は174万種
つい誰かに話したくなる最新科学の話題満載!

「万物の根源は数である」──古代ギリシャの哲人ピタゴラスは、目に見える現象の本質を、抽象的な「数」によって捉えようとしました。ひるがえって、現代の一見難解な最先端科学も、数字を切り口にすると、あっという驚き、思いがけない新知識とともに、そのエッセンスがすっきりと見えてきます。

はじめに

「科学には数字や数式がつきものだ。だから科学はなじみにくい」という人がいるかもしれない。なるほど、科学の分野によっては、本をのぞいてみると複雑な数式や見慣れない数字でいっぱい、ということも確かにある。

 だが、この本を見ていただこう。数字が見出しというちょっと変わった本である。最新の科学のさまざまな分野を、数字を切り口にして探訪してみよう、というのが本書の趣旨である。ここでは数字はなじみにくいどころか、あっという驚きの新発見、へぇーという思いがけない新知識に導くガイド役になっている。

 たとえばこんな具合だ。

 この大宇宙の成分のうち、原子からできている普通の物質は4・9%しかない。残りの95%強は正体不明の暗黒物質と の暗黒エネルギーだ。暗黒物質? 暗黒エネルギー? 研究最前線のホットな内容は中を読んでのお楽しみとしておこう。

 さらに、日本人は一生にどのくらいの量のウンチをするのだろうか。中型トラック1台分ほど、とは知らなかった。

 また、人間ひとりの細胞の中にあるDNAを全部つなげると、太陽と地球を400往復するほどの長さになるという。ご存じ二重らせんのDNAを引き伸ばしてつなげたらとは、考えてもみなかった。そこに書かれている情報量はいったいどれほどにのぼるものか。

 そして、地球の最後の氷期が終わったのは1万年前。その前の、そのまた前の氷期には、生殖可能年齢のホモ・サピエンスはたったの数百人にまで減ってしまった。現在70億人を数える人類は、じつはこのときに絶滅していてもまったく不思議ではなかったのだ。人類の繁栄も地球環境の安定も、滅亡や破綻と紙一重の危ういバランスの上に成り立っている。

 数字を科学の世界のガイド役にしてみると、思いがけない光景が見えてくることがある。

 細かく区切られた科学の分野のあっちとこっちが意外にもつながっていたり、ほとんどオタクとしか思えない数学の天才たちが試行錯誤を繰り返してきた極めて抽象的なテーマが、便利なインターネットの安全性を支えるという、いとも現代的で実用的な用途に広がっていたり……。

 数字というメガネでのぞいてみると、たくさんに枝分かれしてその分野の専門家でないと見えにくくなっている科学の世界が、ひとすじの光線に照らされてぐんと視界が広がり、全体が見渡せる。大げさに言うと、そんな感覚を味わうことができそうだ。

 数といえば、今から2500年ほど前、哲学者にして数学の元祖ともいわれるピタゴラスが残した有名な言葉がある。いわく、「万物の根源は数である」。

 物は何からできているか、物の本質とは何かと、大昔の哲学者たちはいろいろ考えを巡らせた。火こそ根源、いや水こそ根源とさまざまな考えがあった中で、目に見える現象の本質を抽象的な数をもとにとらえようとしたピタゴラスは、画期的だった。ピタゴラスの定理でおなじみのこの哲学者は、数の秩序をもとに自然や天文、幾何学や音楽を考えた。

 万物の根源は数という言葉を手元にたぐり寄せれば、そう、この本で取り上げる数字も、なかなかものごとの本質をすっきり見せてくれる共通言語になっているのではないだろうか。数字は分野に共通の言語であり、世界共通の言語でもある。

 数字が見出しの一章一章は、きっとあなたを驚かせ、あなたの友人を驚かせ、目からウロコ、頭スッキリの妙薬になるに違いない。そして、現代に生きる私たちに欠かせない科学の教養というビタミンをたっぷり補給してくれるはずだ。

著者 数から科学を読む研究会 
科学技術の最前線、研究の意義や面白さを読者にわかりやすく伝えるべく、日々奮闘するサイエンスライター、サイエンスコミュニケーター7名が、本書のために結成した会。さまざまな専門分野に細分化した現代科学を数字という共通言語によって描き出し、そのエッセンスを理解してもらうことを目指している。
『 あっと驚く科学の数字 』
最新宇宙論から生命の不思議まで

数から科学を読む研究会=著

発行年月日: 2015/03/20
ページ数: 224
シリーズ通巻番号: B1905

定価:本体  860円(税別)
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(前書きおよび著者情報は初版刊行時点のものです)