スター級の人材が集まる「プログラマーのエージェント」が登場

ニューヨーカー(USA)より

2015年03月08日(日)
〔PHOTO〕gettyimages

世の中にあまたいるプログラマーの中から、ずば抜けて優秀な人を見つけ出し、仕事を発注することはできないか――。米国で、企業のそんな願いをかなえる「プログラマーのエージェント」が登場している。

特に注目されているのが「10x」というエージェント。ここにはスター級の腕前を誇るプログラマーが80名ほど所属している。ウェブアプリケーションフレームワーク「Django」を作った人や、アップルのiCloudのユーザーエクスペリエンスデザインを担当した人も名を連ねる。10xという名称には、「優秀なプログラマーは凡百の同業者より生産性が10倍以上高い」という意味が込められている。

エージェントは、プログラマーたちに代わって企業との契約交渉や請求書などの書類作成を担当。プログラマーはプロダクト作りに専念できる仕組みになっている。中には、タイでスキューバダイビングを満喫する暮らしをしながら、エージェントが取ってきた仕事をこなして生計を立てているプログラマーもいる。

このようなエージェントが登場した背景には、米国社会の深刻なプログラマー不足の問題がある。米国では、IT企業に限らず、普通の企業や自治体もプログラマーの採用に力を入れているため、今、プログラマーは完全な売り手市場になっているのだ。

シリコンバレーのプログラマーの平均年収は13万ドル(約1500万円)。ツイッターのエンジニアリング担当上級副社長クリストファー・フライは12年、1000万ドル強の報酬を自社株として受け取った。グーグルは、フェイスブックに転職しようとしたエンジニアを引きとめるため350万ドル分の自社株を与えた。こうしてプログラマー争奪戦が過熱する中、シリコンバレーの大手企業の間では、互いの従業員を引き抜いてはいけないという慣行ができた。

ニューヨーカー(USA)より

IT業界の大立て者の中には、「仕事を見つけるのにエージェントを必要とするプログラマーは無能だ」と批判する人もいる。だが、10xでプログラマーの審査を担当する人物はこう応じる。

「トム・クルーズは、仕事を見つけるのに何の苦労もしませんが、彼にもエージェントがついていますよね」

10x所属のプログラマーの収入は昨年、前年比で2倍になっている。

COURRiER Japon
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