【沿線革命025】 中央快速線グリーン車導入に高まる期待
阿部等(交通コンサルタント)
中央快速線では2020(平成32)年度を目標にグリーン車導入に向けた設備改良と車両増備が行なわれる(JR東日本より)

中央快速線の着席サービスへの期待が高まっている。現状の朝夕のダイヤと着席サービスがどうなっているかを見てみよう。

中央快速線等へのグリーン車サービスの導入

JR東日本の2月4日の発表(http://www.jreast.co.jp/press/2014/20150203.pdf)は、日々の“痛”勤ラッシュに悩む中央線沿線の皆様には朗報だろう。中央快速線は東京-大月を指し、「等」とは青梅線の立川-青梅である。

中央快速線は、戦前から他路線より沿線の開発の進捗が早く、高級住宅街も多い。吉祥寺は各種「住みたい街ランキング」の1位として有名だ。

立川では昨年、駅直結の高層マンションが、坪単価340万円超と都心並だったのに短期で完売した。高尾では大規模開発が進んでいる。中野・荻窪・三鷹・国分寺・国立・八王子その他、魅力的な街が目白押しだ。

ところが、中央快速線は、国鉄時代に通勤五方面(東海道・中央・東北・常磐・総武)作戦と言われた路線の中で唯一、グリーン車が連結されていない。今回のニュースに小躍りした人も多いだろう。

しかし、実現するのは2020年度、おそらく2021年3月となり6年も先である。また、グリーン料金は、1駅の利用でも770円と決して安くない。1ヵ月通勤定期は、例えば東京-三鷹で44,540円、高尾で67,440円にもなる。

6年もかかるのは、10両編成から12両編成へ増結するのに、各駅のホームと車両基地を40mずつ延ばすからだ。相当の難工事が予想される駅がいくつもある。JR東日本の総投資額750億円の内、車両製造費の約200億円よりも地上設備改良の約500億円の方が高額だ。

そもそも、利用者が求めているのは着席サービスだ。始発駅で10分も行列する必要がなく、発時刻の20分も前にライナー券を買う必要がなく、途中駅で乗っても、相応の金額を払えば必ず座れる。多くの人は、そんなサービスを望んでいるのではないだろうか。

中央快速線の着席サービスを、6年先よりもっと早く実現でき、770円よりも安くでき、JR東日本にとっても収益性を確保できる、そんな方策はないものだろうか。

それは、ある。その具体的方策は次回に提案するとして、今回は現状の着席サービスを見てみよう。