宮嶋茂樹 第1回
「巨匠に撮られるのはどうも落ち着きません。変な汗が出てきました」

撮影:立木義浩

<店主前曰>

日本のジャーナリズムにおいて20世紀最高のスクープ写真はなにかと問われたら、平成8年、"不肖・宮嶋"こと宮嶋茂樹と相棒の大倉乾吾が東京拘置所内の麻原彰晃をとらえた一枚だと、わたしは迷わず答えたい。

当時、あらゆるマスコミが麻原の姿をひと目でも撮ってやろうと湧きかえる一方、官憲側は絶対に撮らせまいと鉄壁のガードを敷いていた。そんな困難な状況のなか、まんまと官憲の寝首を掻いたのが宮嶋・大倉コンビだったのである。

写真週刊誌の専属カメラマンを経てフリーの報道カメラマンになった"不肖・宮嶋"。そのニックネームとは裏腹に、彼はさすがに用心深い。イラクの戦場にも行ったが、無事に帰還してきた。

対談の途中、カメラマン立木義浩がいつになく大きな声でこう言った。

「生きて帰ってこなかったら一銭にもならないんだよ」

宮嶋は即答した。

「はい、ぼくは帰ってきます」

"不肖・宮嶋"には強運の神様が味方しているように思えてならない。

***

シマジ 先日宮嶋さんが北海道で撃ったエゾシカをいただきましたけど、あれは美味かったですね。

立木 宮嶋は鉄砲もやるんだ。

宮嶋 はい、ハンティングはもう20年ほどやっています。

シマジ 宮嶋さんの仕事は、狙いを定めて一瞬を切り撮るという意味ではスナイパーみたいなものですからね。