米警察がDNAから作成した似顔絵を犯罪捜査に活用!?
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遺伝子解析を使った犯罪捜査が次のフェーズに移行しようとしている。米国の警察が(恐らく)史上初めて、DNA情報から作成した容疑者の似顔絵を公開したのだ。

●"Building a Face, and a Case, on DNA" The New York Times, FEB. 23, 2015

上記NYT記事によれば、米サウスカロライナ州コロンビアの警察署は先月、犯罪現場に残された容疑者のDNA情報に基づく似顔絵を一般に公開し、犯人の特定に役立てようとしているという。この種の研究は、これまで大学などで進められてきたが、実際の犯罪捜査に使われるのは今回が初めてと見られている。

目撃者のいない殺人事件で

この犯罪は2011年にこの地域で起きた殺人事件。幼い女児とその母親が自宅のアパートで殺害されたが、その周辺で犯人らしき人物を見かけた目撃者はいなかった。それから4年が経過した今も容疑者は見つかっていない。

通常、容疑者の似顔絵は目撃者の証言を基に作られるが、この事件ではその目撃者がいない上に、事件発生から長い時間が経過し、うかうかしているとお蔵入りになってしまう。そこでコロンビア警察署は、かなりの冒険ではあるが、DNAを使った似顔絵の作成という思い切った策に出た。

犯罪捜査などにDNA情報を使うことは、今や日常茶飯事だ。が、それは逮捕された容疑者のDNAと犯罪現場に残されたDNAを照合し、両者が一致した場合は真犯人、そうでない場合は冤罪であることを立証するという、いわゆる「DNA鑑定」に使われるケース。あるいは犯罪現場に残されたDNAと、警察のデータベースなどに記録されている過去の犯罪者のDNA情報を照合して、犯人を特定するケース。これらが大半だ。

逆に今回のコロンビア警察署のように、犯罪現場に残されたDNA情報だけから出発して犯人像を描き出してしまう、という手法は極めて斬新だ。が、肝心の信頼性の面では疑問符が投げかけられている。