熱いぜ、広島 帰ってきた黒田と待っていたマエケン「男たちの友情」二人のエースには二人しか知らない物語があった
メジャーの7年間で、黒田はかつてよりもタフになった〔PHOTO〕gettyimages

大きすぎる期待と責任に、若きエースは押しつぶされかけていた。だが、もう大丈夫だ。24年間遠ざかっていた優勝へ。マエケン一人では成し遂げられなかったこの夢も、黒田と二人でなら叶えられる。

黒田になら任せられる

「今年のカープは間違いなく優勝争いをするぞ」

カープの春季キャンプを視察に訪れた他球団のスコアラーたちがいま、口々にそう語っている。

昨オフに広島復帰を発表した黒田博樹(39歳)は、まだキャンプには合流していない。それにもかかわらず、彼らがそう口を揃えるのは、すでにカープに「変化」が見られるからだ。

ある在京球団のスコアラーが言う。

「若手が多い投手陣は、明らかに顔つきが変わっていますね。ある者は黒田が加わったときにアドバイスをもらうため、いま自分に何が足りないのかを確認しようとしている。またある者は、黒田によって確実に一つ枠が減る先発ローテーションに入るため、必死になって練習に取り組んでいる。カープのキャンプは、例年よりはるかに活気づいていますよ」

そんな士気の高まっているカープにあって、黒田の復帰に誰よりも好影響を受ける男がいる。若きエース・前田健太(26歳)だ。

昨季の前田は、明らかに不調だった。成績は11勝9敗、防御率2・60と、過去2年と比べ、はるかに悪化。ボールに力がなくなったわけではないのに、勝ち星が伸びないことに、前田自身も戸惑っていた。