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「暴落説」が強まる一方で「株価2万5000円」は本当なのか

全国民必読 日本経済「異変とこれから」【第1部】
日銀・黒田総裁の顔には焦りが滲み出てきた〔PHOTO〕gettyimages

何かがおかしい!いったい何が始まろうとしているのか 株・円安・原油安!

これほど先行き不透明な時代はない。先を読み違えれば取り返しのつかない痛手に苦しむ時代ともいえる。自らの身を守るには情報武装するしかない。何が起きるのか。プロたちが激論を交わした。

日経平均5000円も

日本株は乱高下を繰り返し、マーケットでも楽観論と悲観論が交錯する。何が起きているのか、これからどうなるのか。いちよしアセットマネジメント執行役員の秋野充成氏と、ミョウジョウ・アセット・マネジメント代表取締役の菊池真氏が意見をぶつけ合う。

菊池 私は日経平均株価が年内に1万円割れまで下落し、最終的には5000円にまで暴落する事態はあり得ると考えています。

秋野 1万円割れというのは大変なことですよ。私のメインシナリオは、逆に今年も昨年同様に株高が続いていくというものです。今年後半に日経平均が2万円を超えて、年末には2万2000~2万3000円をつけてもおかしくない。その先には、いま超強気派の人たちが言っている2万5000円も見えてきます。

菊池 見通しが割れましたね。今日は互いに意見をぶつけ合いましょう。

秋野 そうですね。

菊池 今年の株価を考える際に、まず見ておかなければいけないのは2015年度の企業業績です。結論から言えば、私は日本企業の'15年度業績は減益に陥る可能性があると見ています。

秋野 また意見が分かれましたね。私は、10%内外の増益を予想しています。菊池さんはどうしてそうお考えなのですか。

菊池 国内要因と海外要因2つの側面から見て、'15年度は今年度より厳しい環境になると考えるからです。

まず国内については、昨年4月からの消費増税の悪影響が尾を引き、そのうえ円安による物価上昇に賃金上昇が追い付いていない。われわれ株式市場に身を置く人間は上場企業のことばかりを考えがちですが、上場企業の就業者数の何倍もの人が働く中小企業では、賃上げなどありえない状況が続いています。つまり、'15年度は依然として厳しい。

秋野 なるほど。言いたいことはありますが、続けてください。

菊池 次に海外要因を見ると、ここがより重要なのですが、欧州経済が不透明感を増しているうえ、原油安によってロシアやブラジルに代表される新興国経済が厳しい局面を迎えています。加えて、資源国ではない中国経済なども成長の限界という構造的な問題に直面している。そのため、'15年度の世界経済は今年度より厳しさを増していくと考えざるを得ない。

こうした世界的な景気悪化懸念をマーケットが織り込み始めるのが、ゴールデンウィーク(GW)明けくらいというイメージです。そこで世界的に株式市場の調整局面が訪れ、日本では数ヵ月間で日経平均が1万2000円くらいまで下がってもおかしくない。

秋野 では、私の考えを言わせて下さい。まず国内要因から言うと、今年度は1ドル=120円台の円安水準が続くでしょう。そのため、日本企業は相対的に優位なポジションを維持できると思います。さらに、今後は原油安の効果で消費者物価が上がらないので、実質賃金がプラスに転じる可能性もある。そうなれば、当然消費は上向いてきます。

海外要因では米国の内需が堅調なのが大きい。米国では株高や原油安の恩恵で個人消費が盛んになってくるため、米国の内需を取り込める日本企業に大きくプラスに働くわけです。米国経済に大きく乗っかっている日本はその恩恵を受けやすいわけで、中国や欧州よりも株価が上がりやすい環境にあるといえます。

菊池 確かに、米国経済はいま世界の中で唯一いい状態にあります。今後も米国優位がずっと続いていくし、さらにその優位性はどんどん強まっていくでしょう。しかし、世界経済を牽引するほどの力があるとは思えませんが。

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