現代新書
ダボス会議にようこそ 第2回 今年の会議で見えてきた世界の課題
2015年のダボス会議、すなわち世界経済フォーラム年次総会メイン会議場の様子

いま、世界は大きなターニングポイントを迎えつつある。われわれはどこへ向かおうとしているのか?今年のダボス会議で見えてきた世界の課題と新しい流れとは?

大きなテーマがいくつもあったのが今年の特徴

2015年のダボス会議――世界経済フォーラム年次総会は、1月21日から24日までスイスのダボスで行われました。

第1回の原稿にも書いたように、会議の開催前に私は、イスラム国、ロシア、ユーロの問題などが、大きな話題になると考えていました。

イスラム国に関しては、ちょうど会議開催の直前に、日本人人質が映った脅迫映像が全世界に流れたこともあり、多くの参加者から「日本もたいへんだね」といった慰めの言葉をかけられました。

しかしイスラム国の問題については、会議のほとんどの参加者にとって、いまのところ事態をどう解決していくかというより、事態の推移を見守るしかないという状況です。

決定権のある人間が、実際に会議で議論することで、どのように問題を解決していくかを探ることが、ダボス会議の大きな意義のひとつということを考えると、事態を見守る段階であるイスラム国問題は、テーマとしては大きなトピックにはなりませんでした。

会議の主宰者であるクラウス・シュワブ会長は会議前、メディアに展望を語りました。

「今回のダボスは、いくつかの問題が混在していて、ひとつのテーマではくくれない。だが今回が世界のターニングポイントになるのではないか。あとで歴史を振り返ったとき、『あのとき、きちんと対処しておけばよかった』となるかもしれない」

確かに、これまではリーマンショック、ユーロ問題など、年ごとに大きなテーマがありました。そういう意味で今年のダボスは、いろいろな問題が複雑に絡み合っている、そしてその一つひとつが将来に大きな影響を与えうる重要なテーマであるというのが特徴だったと思います。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら