【沿線革命021】 羽田空港への南武線の乗り入れで500万人近くが便利に
阿部等(交通コンサルタント)
南武線は、川崎を起点に川崎市を貫通して立川に至り、東横線・田園都市線・小田急線・京王相模原線・武蔵野線・京王線・中央線と多数の路線と接続する。(2015(平成27)年2月15日撮影)

羽田空港へ南武線を乗り入れると、川崎・横浜の北部と東京の西部からのアクセスが画期的に改善される。

羽田新幹線の大きな価値

【沿線革命020】にて、東海道新幹線を羽田空港へ乗り入れ、同時に東北・上越・北陸新幹線と直通させることを提案したところ、多数の賛同や期待を得られた。

「前原誠司元国交大臣が以前に提案していた」とのご意見が何件もあった。数年前の提案を私も承知しており、東京から羽田空港へのアクセスならモノレール延伸の方が安上りなので、その時は評価しなかった。

その後、知り合いから「東北・上越・北陸新幹線と直通すると大きな価値が生まれる」と言われ、その通りだと合点した。改めて、北関東・東北・函館・上信越・北陸全てと羽田空港と直結できるネットワークを示す。(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zo0ekc4hc9Xw.kR9gcn18Hslo

品川や名古屋・新大阪方面との結節も期待する意見も多かったが、活用できる既設線の位置関係で、それには大きな経費を要する。

今回の提案は、田町付近から大井車両基地へ分岐する回送線を活用することにより、わずか6kmの新設と東京のスルー化とJR東日本の車両の60ヘルツ対応だけで実現できる点に価値がある。改めて、東京-羽田空港のルートを示す。(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zo0ekc4hc9Xw.kBBOig71PMr0

羽田空港と各地をどれだけ短時間で結べるかを示すと価値の大きさを実感できる。東京13分、大宮40分、宇都宮・高崎1時間強、仙台・新潟2時間強、金沢3時間以下といったところだ。東京-羽田空港は約17kmで、ノンストップ、平均速度80km/hで13分である。

その他、函館・秋田・山形も含めてどの方面も1時間に1本以上を運行する。各都市は羽田空港からの航空便があっても1日数便で、西日本や海外との航空便の乗り継ぎはタイミングが合わないと数時間待ちか1泊となり、1時間1本以上は貴重だ。

事業費は、JR東日本の羽田空港アクセス線構想の3ルート合計3,200億円の半分前後の1,500~2,000億円程度ではないかと予測する。さらに、新幹線の恩恵のない常磐線・中央線方面へは別の改善策が期待される。