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錦織圭とコーチ(マイケル・チャン)が受けた「人種差別」 よく耐えた、よく乗り越えた 全豪オープン、無念のベスト8

2015年02月15日(日) 週刊現代
週刊現代
'11年の東日本大震災チャリティマッチで初めて会った二人。錦織の目指すプレーはチャンに近かった〔PHOTO〕gettyimages

「欧米のスポーツ」とされてきたテニス。わずか17歳でこの世界の頂点に立ったチャンは、錦織に己の姿を重ね合わせていた。体格の壁を越え、逆境を跳ね返し、今、二人の東洋人が旋風を巻き起こす。

アジア人にしては頑張ったね

全豪オープン準々決勝、前回大会の覇者・バブリンカ(スイス)のサービスエースが決まり、錦織圭(25歳)の敗退が決まった瞬間、日本中が失意のため息に包まれた。

だが、現地で試合を見ていた海外のテニスファンの反応は、日本人とはまったく違うものだった。

錦織の健闘を称え、コートを去る背に拍手を送りながらも、観客たちはどこか満足気。

「アジア人にしてはよく頑張ったね」

彼らの表情は、そう言っているかのようだった。

米スポーツ誌『スポーツ・イラストレイテッド』で、テニスを専門に取材するベテラン記者のジョン・ワーサイム氏が証言する。

「日本では大人気だと聞いていますが、正直に言って、錦織は海外のテニスファンの心はまったく摑んでいません。というより、誰も錦織に興味がないんです。欧米人が期待し、関心を持っているのは、錦織ではない。自らの国の選手、つまり欧米のスターたちだけです。

では、なぜ錦織の試合が喜ばれたか。それは彼が負けたからでしょう。欧米人は自分たちのスターに懸命に立ち向かった末に敗れる、いいアンダードッグ(負け犬)が大好きなんです。観客たちが惜しみない拍手を送ったのは、彼らが望む通りそんなシナリオを、錦織が描いてくれたからですよ」

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