約3.5億人が利用する「リンクトイン」---プロフェッショナル同士の国際的な対話プラットフォームとしての可能性
リンクトインCEO ジェフ・ワイナー(Jeff Weiner)氏 〔PHOTO〕gettyimages

「ISIL(いわゆるイスラム国)」による日本人人質事件に関する国内外のニュースを見つめる中で個人的に強く感じたことの一つとして、どのようにしたら日本発の情報(政策や一人ひとりの国民の考え)がグローバルな言語で効果的に発信されるのだろうか、ということがあります。

もちろん海外メディア、そしてJapan TimesやNHK Internationalなど英語での国内メディアを通じた報道で主要な情報は発信されるものの、専門家や生活者一人ひとりにより「グローバルな言語で」発せられる言葉として、タイムリーかつ効果的に情報を発信することの必要性を強く感じる出来事でした。東日本大震災の時もそうでしたが、日本が国際的なニュースの震源地になる際、こうした事態は今後も繰り返されることと思います。

3.5億人近くのプロフェッショナルが利用、日本の利用者は100万人

そんな折、2月5日に発表されたビジネス系SNSの米リンクトイン(LinkedIn)による2014年10〜12月期決算発表はとても興味深い情報をもたらしてくれるものでした。日本国内においてはいくつかの経済メディアにおいて「利用者増により売上高が前年比44%増えた」と概要のみが簡単に報じられていましたが、海外のメディアにおいてはその増大する国際的な影響力、ビジネスモデルの多様化、さまざまな新機能・サービスなどの詳細について、数多くのレポートがなされています。

最も驚いた事実はその利用者数の増加ぶりと日本の現在の利用者数の比較です。今回発表された新しいデータとして世界中の利用者は3.47億人(そのうち70%は米国外)に達し、昨年2月に正式にスタートした中国語版を通じ現在では800万人が中国から利用しているとのことでした。日本からの利用者は2013年末時点のデータとして約100万人と言われています*。

*リンクトインの検索ツールで居住地を「Japan」を検索すると約120万人と表示され、「China」と検索すると669万人と表示されます(2015年2月8日時点)
リンクトインの利用者数は3.47億人(その7割は米国以外) 出典:statista

フェイスブックの利用者13.5億人には敵わないものの、リンクトインの利用者はすべて実名での登録であり、ビジネスでの利用を念頭に詳細な職歴や学歴などを記入している上での「つながり」の価値は大きく、それゆえに利用者も急速に伸びている点に注目です。リアルタイムの情報のやりとりなどに長けたツイッターの利用者数は2014年末の時点で2億8800万人であり、リンクトインはすでにツイッターの利用者数を超えています。

日本においては言語や商習慣が異なることなども背景にあるからか、認知度においてまだ高くなく、依然「転職・採用のためのSNS」と認識している人も多いように思います(国内ではビジネス文脈で会う人ともフェイスブックでつながり、リンクトイン的な役割を果たしていると考える人も多くいることは要因のひとつといえます)。

実は私自身も昨年中頃まではリンクトインの利用法としては自分のプロフィールを記入し、海外のカンファレンスなどで知り合った人と継続的にやりとりをするために利用する程度で、日常的にサイトを訪れることはほとんどありませんでした。

広告業界の専門誌『AdvertisingAge』(2014年10月)で新たな「コンテンツの王様」として紹介されている
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