PARTY NY 川村真司【前編】もの作りで、もっと深い思想的な部分での「日本」を輸出したい

川村真司さんと向田麻衣さん 

Lalitpurの向田麻衣が拠点とする東京、カトマンズ、ニューヨークで活躍する日本人にインタビューをする本連載、第1回のゲストはPARTY NYの川村真司さんです。大学(慶應SFC)の先輩でもある川村さんとは、母校で開かれた学生向けのイベントにお互い登壇者として参加したことがきっかけで知り合いました。川村さんは現在東京からNYに拠点を移して活動されています。そのPARTY NYの新オフィスにおじゃまして、川村さんが最近どんなお仕事をしていて、どんなことを考えているのか、伺ってきました!

向田麻衣: 川村さん、こんにちは。突然ですが、実は昨年8月に、初めて本を書かせていただきました!こちら、どうぞ!

川村真司: お〜、すばらしい。おめでとうございます。

向田: 『"美しい瞬間"を生きる』というタイトルで、仕事の紹介も入れつつ、ネパールや東京、最近はニューヨークに行く準備もしていたので、その中で見える景色をエッセイにまとめさせていただきました。

川村: ありがとうございます。読ませていただきます。

kohei kawashima

向田: 昨年から私も東京、カトマンズに加えてニューヨークも拠点としているので、本をお渡ししながら、そこでで会いたい人、先輩方にお話しをおうかがいできたらと思い連載を始めました!

今日は、川村さんにいろいろ伺いたいなと思っているのですが、まずは、今のお仕事をするに至るきっかけなどあれば教えてください。

川村: あ!はい。そういう趣旨なのですね。

向田: え!はい!初めてで、慣れていなくてごめんなさい。

川村: いや、では、そこから風の吹くままにいきましょうか(笑)

いまの仕事へつながる出会い

川村: いまニューヨークにいるのですが、「野望があって来た!」というより、「そっちのほうが面白いでしょ?」くらいの感覚で、自然な流れで行き着いた感じなんです。最初についた仕事は日本でしたが、その後世界を点々としてここ数年は海外にいることの方が多かったんで。僕は親の仕事の関係で6歳から14歳までサンフランシスコにいたこともあり、英語もちょっとずるして、その頃の覚えているんですね。

向田: でも、それは子供のときにがんばったということですよね。

川村: がんばったというよりも、周りにいた現地の子たちも一緒に英語を学ぶ時期だったから、一緒に勉強しただけなんですよ。

ただ、海外にいるから余計に、自分が生まれた国には面白いものがある、という客観性をもって日本を捉えることができたのかもしれません。日本が好きだと思い、日本のもの作りに関心を持ったルーツは、幼少期をアメリカで過ごしたことが大きいかなとは思いますね。

いまの仕事につながるそもそものきっかけは、大学時代の佐藤雅彦先生との出会いですね。大学はSFC(慶應藤沢キャンパス)に入学したんですが、そこで佐藤雅彦研究室に一期生として入ったんです。当時は電通の「で」の字も知らなくて、なんか電気屋の親父がきたぞ、くらいの認識だったんですが(笑)

向田: 難しい試験がある研究室で有名ですよね。

川村: そうそう。でも毎年、ひとりだけダークホースみたいな枠があって、試験の点は全然低いんだけど、なんだか面白そうだという人を採用するんです。第一期生では僕がその枠採用だったらしく、たまたま滑り込みで入った感じですね。

研究室に入って初めて、この人はどういう人なんだろうと調べてみたら、たまたま僕が好きだったCMを本当に全部作っている人だったんです。そこで、CMが面白いんじゃなくて、作っているこの人が面白いんだということに気付き、そこからまじめに話を聞いて考え方を吸収しました。研究室でピタゴラスイッチを作ったり、いろいろなクリエイティブに関わらせていただいて、それがとにかく面白くて。今でもそこで学んだことが僕の原点になってます。

その流れで、もの作りをして食べていこうと決めて、最初は博報堂に入って、3年ぐらい働いた後に、BBHという外資系の代理店が日本に立ち上がるということで、博報堂を辞めて、参加しました。その後、BBHのロンドンに呼んでもらい、ロンドン以外にも、いくつかの都市を転々として、アムステルダムに3年間いました。アムステルダムもとても面白かったんだけど、会社で作品をつくって発表できるペースが遅く、自分とペースが違うなと感じて。このままだと20代半ばで全然ものを作れずに終わってしまうんじゃないかという危機感が芽生えたので、忙しいところに戻ろうと思って。ニューヨークのBBHへ、その後Wieden and kennedyで仕事をするという流れになりました。

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