BS放送の視聴率調査が4月から始まる。現在も一部視聴者を対象に「接触率調査」と称するアンケートが行われているが、どの番組を見たのかを尋ねているだけ。しかも、毎月1週間しか行われていない。視聴率調査が始まることにより、BSは新時代を迎えそうだ。
なぜ、地上波と同じように視聴率調査が始まるかというと、第一に視聴可能世帯が増えたため。現在、全国の総世帯数は約5400万で、テレビのある世帯は約4700万と推算されているが、そのうち、BSの視聴可能世帯も約4000万もある。2011年の地上波デジタル化に対応するため、テレビを買い換えると、大半の機種にはBSチューナーも付いていたからだ。
現時点でのBSは接触率調査しか行われていないため、どれぐらいの視聴者がいるのかを正確に掴むのは難しいが、見ている人がかなり増えているのは間違いない。テレビ局や広告代理店などに配られる地上波の視聴率表には「その他」という項目があり、テレビのスイッチを入れていながら、地上波以外のBSやCS等を見ていた世帯の割合が記されるが、その数字が年々上昇している。
その他の数字がプライムタイムで7%を超えることは珍しくないし、10%以上の日すらある。BS、CS等を見ていた人の総数であるとはいえ、地上波には視聴率が一桁台の番組も少なくはないので、決して低い数字ではない。もはやBSは地上波の補完的存在ではなくなりつつある。