宇野亞喜良 第1回
「ぼくは昔から裏でチマチマやる細かい作業が好きなんです」

撮影:立木義浩

<店主前曰>

25歳で週刊プレイボーイの編集者になって間もなく、宇野亞喜良と横尾忠則という二人の天才に会いに行って仕事をお願いしたことがある。編集者は会いたいと思う人があれば、それがどんな大物であろうと臆せず"じかあたり"したくなる生き物なのだ。

あとで知ったことだが、この二人の天才は同じ事務所で働いていた時期もあり、じつに親しい間柄だった。その後、横尾忠則さんは一流のイラストレーターから一流の画家へと大変身された。一方の宇野亞喜良さんは、長きにわたり一流のイラストレーターとして多方面で活躍するかたわら、舞台美術や芸術監督という仕事にも精力的に携わっておられる。

伊勢丹新宿店のサロン・ド・シマジには、天才宇野亞喜良がわたしのメルマガのために描いてくれたイラストレーションの原画2枚と、天才横尾忠則の『うろつき夜太』の原画が飾られている。もちろん、今東光大僧正と柴田錬三郎の書も飾ってある。まるで小さな美術館のような、贅沢なバーなのである。

宇野さんは当年とって80歳。だがとてもそんなふうには見えない元気とセンスの持ち主である。

***

ヒノ 宇野先生、ネスプレッソを淹れましたから、まずは一杯飲んでみてください。

宇野 どうもありがとう。へえ、これはなかなか美味しいですね。

ヒノ 後日このマシンとカプセルのセットをお贈りいたします。

宇野 それは嬉しい。ありがとうございます。