【沿線革命017】 井の頭線の朝夕ラッシュ時は、「千鳥停車」で大幅にサービス改善!
阿部等(交通コンサルタント)

井の頭線のダイヤ改定が発表されたが、朝夕ラッシュ時のサービス改善策はない。「千鳥停車」導入による混雑緩和とスピードアップを提案する。

井の頭線はイメージの良い住宅街を結ぶ足

井の頭線の沿線は、渋谷・松濤・駒場・代沢・北沢・羽根木・和泉・永福・浜田山・久我山・吉祥寺とイメージの良い住宅街が続き、渋谷区・世田谷区・杉並区・武蔵野市の高級住宅街の足として機能している。

特に、吉祥寺は各種「住みたい街ランキング」の1位として有名だが、井の頭公園駅周辺が吉祥寺の中でも特に高級な一角として知られている。

駒場東大前・明大前と大学名が駅名となっている駅が2つもあり、沿線に有名進学高校もいくつもある等、文教地区としても名高い。

1934(昭和9)年4月の全線開業以来、各停のみの運行が続き、1971(昭和46)年12月に、渋谷-吉祥寺の国鉄両駅をショートカットし17分(それまでの各停は24分)で結ぶ急行の運行が、朝ラッシュ終了後から夜間帯に開始された。

その際、永福町を2面4線(2ホーム+4線路)化し、上下線とも、急行が各停を追い越すとともに相互に接続を取れるようにした。渋谷・下北沢・明大前と永福町-吉祥寺の急行通過駅、渋谷-永福町の急行通過駅と久我山・吉祥寺の行き来も便利になった。

急行は下北沢、明大前、永福町、久我山に停車。永福町で急行と各停が接続する(独自に作成)

だが、現在も朝ラッシュ時の混雑は激しく、全て各停でスピードも遅い。2年前までは深夜の満員電車も激しかった。昼や土休日は意外と待ち時間が長い。それらを改善する方策はないのだろうか。

2月27日にダイヤ改定

京王電鉄は、井の頭線(渋谷-吉祥寺)のダイヤ改定を発表(http://www.keio.co.jp/news/backnumber/news_release2014/nr150127_inokashiradaiyarevision.pdf)した。内容は大きく3つである。

1つ目は、早朝時間帯の急行の増発である。平日は、現行の上りのみ6時台の2本に対し、上りは6:04~7:07発の10本、下りは6:58~7:14発の3本となる。土休日は、現行の上下とも9:00運行開始に対し、上りは6:37、下りは7:00運行開始となる。本数は発表されていないが、18本と15本の増発となろう。

2つ目は、日中の急行の所要時間短縮と減便である。平日・土休日とも、渋谷-吉祥寺の所要時間が17分から16分に短縮される。同時に、急行・各停とも7.5分おきから8分おきに変更される。

3つ目は、深夜帯の増発と終電繰り下げである。0時台の急行が、平日は、現行の下り4本+上り1本に対し、下り5本+上り1本に、土休日は、現行の下り1本+上り0本に対し、下り5本+上り2本に増発される。下り渋谷発の23時台と0時台を併せた運行本数は、2013(平成25)年2月より以前は17本だったのが、ダイヤ改定後は22本と1.3倍になる。