"地方創生"の鍵となるベンチャー企業の育成に効果的な方法とは?

2015年02月03日(火) 濱渦 伸次

地方でリスクをとって成長を求める会社に

東京ではいま、10年に一度の起業のチャンスだと言われています。ITバブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災……と起業をするには不遇の時代を生き抜いてきた私から見ても、まさにその通りで、逆に、心配になるほどの"ベンチャーブーム"が起こっています。

そのきっかけは、いくつかあるのですが、単純に資金が市場に溢れていること、2000年前後のITバブルとは違い、スタートアップ企業が実態ある成果を出しはじめていること、この数年活発なM&Aによるシリアルアントレプレナーの輩出、などが挙げられます。さらにその流れで、シリコンバレーのような起業家ネットワークが構築され、エンジェル投資の活発化によるリスクマネーが創出されています。こうしたエコシステム=生態系が生まれつつあることが、ベンチャー界隈を賑わせている要因だと考えています。

一方、地方ではどうかというと、未だ銀行融資が主流で、そのエコシステムから周回遅れにも達していない状況です。地方は人件費が安く、それなりに仕事があり、数人の会社をまわすにはとても適した環境だと言えます。

ただ私は、そのこと自体に地方発のベンチャーが生まれない原因があると思っているのです。つまり生き延びるにはいいけど、リスクをとらないため、成長には消極的な"リビングデッド(生きた死体)"になりやすい環境なのです。VCが最も嫌うこの"リビングデッド"状態をつくりやすいのが実は地方なのです。小さくても優良企業であり続けるというのもひとつの価値観ですが、いま求められている"地方創生"、"地方発ベンチャーの創出"に必要なのは「リスクをとっても成長を求める会社が生まれる環境をつくれるか」なのだと思います。




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