中国
アブドラ国王亡き後のサウジ情勢を分析することも、日本にとって大事な国益である
1月23日に逝去したサウジアラビアのアブドラ国王 〔PHOTO〕gettyimages

中国の経済発展の命脈を握るサウジアラビア

日本だけでなく、お隣の中国でも、ここ2週間ほど、中東関連のニュースが激増している。別に中国人ジャーナリストが、現地で拘束されたわけではない。サウジアラビアのアブドラ国王(享年90)が1月23日に死去したことで、中東の要であるサウジアラビアが今後どうなるか、ひいては中東全体にどのような影響を及ぼすかが、気になって仕方ないのである。

中国は、国内の大慶油田、勝利油田などで、計2億トン程度の原油を産出している。だが経済成長にエネルギー供給が追いつかず、1993年からエネルギー輸入国になった。昨年は、原油使用量に占める国内産の割合が、40.5%まで落ち込んだ。それで今年は初めて、「石油自給率」が4割を切ってしまうのが確実視されていて、危機感を抱いているのである。

1月23日に、中国税関総署が発表した2014年の原油輸入統計によれば、総輸入量は、前年比9.45%アップの3億837万トンだった。国別に見ると、ベスト3は、①サウジアラビア4966万トン(全体の16.11%)②アンゴラ4064万トン(13.18%)③ロシア3310万トン(10.74%)である。

以下、④オマーン(9.65%)、⑤イラク(9.27%)、⑥イラン(8.91%)、⑦ベネズエラ(4.47%)、⑧UAE(3.78%)、⑨クウェート(3.44%)、⑩コロンビア(3.27%)と続く。各国の増減や情勢を見る限り、2015年は、専らサウジアラビアとロシアに頼る構図となりそうである。

このように、サウジアラビアは中国の経済発展の命脈を握っていると言っても過言ではない。かつ、中東イスラム世界の盟主的役割を果たしてきた国である。イスラム過激派組織「イスラム国」が台頭する中、中国にとって(もちろん日本にとっても)サウジアラビアの状況は、非常に重要なのである。

2006年1月23日、胡錦濤主席と 〔PHOTO〕gettyimages
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