【沿線革命014】 これからの東京を考えるために読者の皆様の声に耳を傾ける
阿部等(交通コンサルタント)

連載記事に対し多くの方が意見や疑問をお寄せ下さっている。それらに答えつつ、今までの連載を補足説明しよう。

運輸と経済フォーラム

1月20日(火)に「東京オリンピック・パラリンピックに向けて -これからの東京を考える-」が開催された。

青山佾・明大大学院教授(元東京都副知事)は「ロンドン・NYと比べ東京はテロも犯罪もホームレスもゴミも少なく、人々の生活が秩序だち、労働力が良質」と言われた。そう、現代社会の日本は非常に恵まれている、もっと自信を持とうと奮い立たせられた。

岸井隆幸・日大教授が「2015年度に今後15年の東京の鉄道のあり方が答申される。臨海部の交通や空港アクセスの改善に向け今日のような議論の積み重ねが大切」、安井順一・東京都都市整備局長が「2020年に向け2016年度は工事モードになるので、この1年がまさに勝負」と言われた。

「沿線革命」を起こす上で今は大きなチャンスだ。2020年東京五輪という、多くの人が「決めなきゃ。やらなきゃ」と思うタイミングを逃したら、次のチャンスは数十年先になってしまう。

具体的な交通の改善に関して、山内弘隆・一橋大大学院教授は「東京の活力向上のため羽田・成田空港の処理能力向上とアクセス改善が重要」、入江健二・東京メトロ常務鉄道本部長は「豊洲-住吉の鉄道建設は東京東部の鉄道ネットワーク充実に効果的」と言われた。

羽田・成田空港を併せて、2020年までに処理能力を年間約7.9万回増大させることが検討されている。空港アクセスとしては、JR東日本による羽田3ルート、東京モノレールの東京駅延伸、京急と東急を結ぶ新空港(蒲蒲)線、成田-羽田を50分台で結ぶための都心直結線の構想がある。豊洲-住吉は東京メトロ有楽町線から分岐して新設する構想がある。

しかし残念ながら、いずれも2020年には間に合いそうもない。それぞれ、どうしたら便利なものを安く早く実現できるか、しばらく先に提案を書く。

臨海部へのロープウェイも話題となり、「マンションが多数建つエリアへの建設は理解を得られない」との意見が出たが、【013】に書いたように、ロープウェイがマンションの15mくらい先の高さ5~10mのところを通るのは、立体交差を通る車と変わらない。

フォーラムに参加し、2020年に向けた鉄道イノベーションの設計図が求められている、それを早々にまとめたいとの意を強くした。