自民党とANAの圧力の前にスカイマーク航空社長のベンチャー魂は「風前の灯火」
スカイマーク社長 西久保愼一氏                     〔PHOTO〕gettyimages

国内航空3位のスカイマークが、追い詰められている。

日航、全日空と共同運航へ

格安航空会社との競争激化に加え、航空機をキャンセルしてエアバスから巨額の違約金を求められ、昨年7月の決算短信では、「経営継続に重要な疑義がある」と書かれた。

西久保慎一社長は、さまざまな再建策を模索するものの、日本航空との提携は、自民党政権から横やりが入り、全日本空輸を擁するANAホールディングスとの交渉は、条件面で折り合いがつかなかった。

結局、日航、全日空と3月下旬から共同運航に乗り出すことになり、両社は、近く、認可申請を行う。スカイマークは、これで年間160億円近い増収効果があるというのだが、つなぎ資金の枠は出ない。

起業家である西久保氏の「ベンチャー魂」が、いかんなく語られたのが、『週刊現代』(2012年7月3日号)の「批判されてもあえて言い続ける『顧客の苦情を受け付けない経営哲学』」だった。

当時、スカイマークが打ち出した「苦情は受け付けません」「ご不満は『お客様相談センター』へ」といった「サービスコンセプト」は、「客を客とも思わぬ傲慢な対応」として批判を浴びたが、インタビューのなかで西久保氏は、「世界標準のなかでの安い運賃」と「ほどよいサービス」を提供する意味と気構えについて語った。

それは同時に、国交省の運輸行政のなかで手足を縛られ、画一的かつ過剰なサービスを展開していた日航や全日空への批判につながり、それは、閉鎖的であることを理由に記者クラブで会見を開かず、国交省からの天下りを受け入れず、格差を生むからと子会社を設けない経営姿勢につながった。

既に、マスコミ報道では、「ANA傘下入りは確定」といった論調の記事が目立つようになってきたが、それに抗しているのが、経営の独立性を保ちたいという西久保氏の“気概”である。

だが、その資金を確保するために、2月18日に臨時株主総会を開催、ファンドを対象にした第3者割当増資を受け入れることになっていたが、株主の調整が難航、延期が決まった。

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